心臓には4つの弁があります(図1)。全身から心臓に戻った血液は、三尖弁・肺動脈弁を通り肺に送られ、肺で酸素化された赤い血液となり再び心臓に戻ってきます。その後、僧帽弁・大動脈弁を通り全身に血液が送られる仕組みとなっています。心臓の弁は一方向にしか開かない構造になっており、それによって血液の流れを調節しております。それらの弁が十分に開かなくなった状態を狭窄症、逆方向にも開く状態を閉鎖不全症で、それらを総称して心臓弁膜症と呼びます。4つの弁のどれが狭窄もしくは閉鎖不全になっているかによって症状・病態は異なりますが、次第に肺・心臓に負担がかかり呼吸苦などの症状が出現します。これらの心臓弁の病気は、ある程度までお薬で症状を軽減することは可能ですが、進行した場合には手術が必要となります。
最終更新日:2018年2月28日