出生時にすでに認められるもので、治療法、時期はそれぞれの疾患で異なります。
手足の先天奇形
先天性の手足の形態異常には様々なものがあります。
指の数が多い多指症、指の癒合した合指症のほか、指の長さが短い短指、指の数が少なく、指間が深くなった裂手、指や手足のある部分で絞扼された絞扼輪症候群などがあります。これらは時に全身疾患を伴う場合がありますが、手術によって可能な範囲で機能的、整容的な改善を図っていきます。
手足の形態異常に対する主な診療内容
母指に重複するものが多く、治療は基本的に未熟な指(趾)を切除します。指のどの関節付近からどのように分かれるかで治療法も異なります。骨の矯正や腱の処理などを必要とする場合もあり、指の根元に近いほど腱の修正等機能的な再建が必要となります。また先端では爪の形態を整える場合もあります。足においては機能的な再建は必要ありません。
過剰指を切除すれば、健側と比較すると多少、細く小さい指になります。
皮膚性のものと、骨性のものがあります。
手指の場合はいずれにせよ分離手術を必要とします。癒合部分の長さによって手術法も多少変わります。分離に際しては局所皮弁や足の内側からの植皮術を行うことがあります。程度が軽い場合には植皮を行わない方法も可能です。
足趾では必ずしも手術を行う必要はありません。
足の第5趾に多く見られます。過剰趾の切除と趾の癒合分離を同時に行うことが多く、植皮を必要とする場合があります。
手術時期
早期に手術を希望される方もいらっしゃいますが、一般的には全身麻酔の影響なども考慮し、1歳前後、または体重10kg前後で手術を行います。
最終更新日:2019年6月13日