はじめに

がん薬物療法は、新規薬剤や治療レジメンの開発および制吐剤などの支持療法の進歩により、様々な癌腫で通院による外来化学療法を選択できる場面が増えてきています。通常の日常生活を送りながら、もしくは仕事などの社会生活を継続しながら、がん治療を行うことが可能であり、生活の質の維持という点で非常に有益です。
我々外来化学療法センタースタッフは、患者様に安心で快適な外来化学療法をご提供できるよう日々努めております。

概要

当センターは2023年3月より化学療法41床、ならびに関連する輸液療法・輸血療法4床で稼働しております。それぞれの電動リクライニングチェア同士の間隔はゆとりをもたせ、患者様には音楽や絵などを楽しみながらリラックスして治療を受けられる環境づくりを心がけています。ご飲食も可能です。
治療に伴う有害事象の応急処置が必要な場合には、主治医、各科当番医のほか、認定看護師などで迅速に対応致します。治療上の不安や日常生活指導については医師のほか、看護師、薬剤師、管理栄養士がそれぞれの視点からサポート致します。
面談用のコンサルテーションルームもあり、プライバシーを保ちながらご相談頂くことも可能です。
帰宅後日中の副作用に対しては各科外来を、夜間の副作用に対してはERを窓口に担当診療科が24時間対応します。

受付時間

月曜日~金曜日 9:00-16:00(祝日は除く)

対象者

外来がん化学療法を受けられる方、自己免疫疾患に対する外来生物学的製剤投与を受けられる方、外来輸血療法を受けられる方 

医師

主治医・各科当番医が、副作用に対する応急処置等への対応にあたります。

看護師

10-14名(がん化学療法看護認定看護師・特定行為看護師は常駐)

薬剤師

1-2名(随時、薬剤師が薬剤説明を行っております。

お気軽にご相談ください。)

管理栄養士

1名(随時栄養食事指導を行います)

化学療法センターベッド①

化学療法センターベッド②

治療の流れ

治療導入~外来化学療法まで

原則として、初回の治療導入は有害事象等の確認およびその対応のため、入院で行います。
退院前に外来化学療法オリエンテーションを実施させて頂き、スムーズに外来治療に移行できるよう努めています。

外来化学療法実施当日の流れ

動画でまとめております。どうぞご覧ください。

説明資料PDF

①外来化学療法センターのご案内(PDF 393.4KB)

②受付から帰宅までのご案内(PDF 208.7KB)

治療レジメン

当院で行う化学療法のレジメンは、がん化学療法検討部会において安全性と有効性が確認・登録されたもののみを行っています。
各癌腫ごとの詳細な内容については、下記リンクよりご覧下さい。

がん化学療法レジメン

治療件数

化学療法センター治療件数

2023年度化学療法件数 診療科別割合

2023年度化学療法件数 診療科別割合

副作用対策に対する取り組み

副作用でお困りのことがありましたら、看護師にご相談ください。

当院での取り組み

  1. <末梢神経障害に対する圧迫療法>
    タキサン系薬剤(パクリタキセル ドセタキセル アブラキサン等)で起きる末梢神経障害の副作用の予防で圧迫療法を行っています。
    希望される方は担当医にご相談ください。
  2. <血管外漏出対策>
    抗がん薬の点滴漏れは痛みや皮膚の異常につながることがあります。
    早期に対応できるようがん化学療法看護認定看護師・特定行為看護師が配置されています。

栄養食事指導

がん治療を行うにあたり栄養状態の維持や改善することは大切です。
食欲低下時の食事の工夫や栄養補助食品の相談などを治療中に受けることができます。
がん病態栄養専門管理栄養士も在籍しています。

携帯型持続注入ポンプを使用されている方へ

帰宅後にポンプの管理が必要です。
ポンプ内の薬液が空になったら針を抜きます。ご自宅で抜くか、病院で抜くかを選択できます。
ご自宅で針を抜く方は、手技を獲得するまで看護師がサポートします。

説明資料PDF

③自宅でポート抜針をする方へ(PDF 490.2KB)
④帰宅後の観察ポイント(PDF 237.6KB)
⑤病院で抜針する方へ 来院時のご案内(PDF 298.1KB)