婦人科精密検査

婦人科精密検査を受けられる方へ

子宮頸部組織診の目的

がん検診(子宮頸部細胞診等)により、子宮頸部異形成やがんを疑われた場合に、子宮頸部組織を少量採取して病理組織学的に診断をするために行われます。

検査の内容

  • 病変があることが疑われる部位をコルポ診で確認した上で、子宮頸部から米粒の半分ほどの組織を、2~4か所程度採取します。(コルポ診とは、子宮頚部に酢酸を塗布し、それによる変化を拡大鏡で観察する検査です。)
  • コルポ診の結果によって、子宮頸管内掻爬(子宮頚部の少しだけ奥を金属の耳かき様の器具で掻き取る検査)を併せて行う場合があります。
  • 採取前に、コルポ診を行いますので、全体で10分から15分ほどかかりますが、組織を採取する時間は1~2分です。
  • 特に麻酔を実施することなく実施でき、個人差がありますが、痛みも通常はそれほど大きくありません。

検査の偶発症

  • 検査に伴う偶発症として、出血、及び、稀ですが感染があります。
  • 出血に対しては、止血剤の粉末を採取部位に塗布し、ガーゼ挿入による圧迫止血を行います。電気による焼灼止血を行うこともあります。
  • 感染予防、止血のため、抗生物質や止血剤が処方されることがあります。
  • 注意
  • 心臓・血管や脳の病気、あるいは鎮痛などのために、血を固まりにくくする薬(例えばワーファリン、バファリン、バイアスピリン、オパルモンなど)をお飲みの方は、検査の際出血が止まりにくい場合があるため、当センターでの検査は原則できません。(処方されている医師と相談の上、休薬できる場合は可能なことがあります。)
  • ペースメーカなど体に金属が入っている方は、電気による焼灼止血ができない場合がありますので、必ずお申し出ください。

検査前のご注意点

  • 月経前一週間と月経期間を避けてご予約ください。
  • 正確な診断のため、膣内の洗浄や膣剤の使用は3日前よりお控えください。その他食事などは普段通りでかまいません。
  • 検査中は時計やアクセサリーなどの金属類は外していただく必要があります。
  • 通常は検査後も普通の診察の後と同様に帰ることのできる程度の検査ですが、緊張などで気分の悪くなりやすい方は、ご来院の際にご自分での自動車などの運転は避け、公共交通機関の使用やどなたかに送って頂くことをおすすめいたします。

方法:検査後のご注意点

ガーゼ:検査・処置後は圧迫止血のため、膣内にガーゼを挿入しています。
指定の時間にご自分で抜いていただきます。
自然に抜けてしまった場合でも出血が少なければそのままで結構です。
出血:通常検査後数日から一週間程度、少量の出血や色のついたおりものがあります。
軽い下腹部の痛みを認めることもあります。
タンポンの使用は避け、ナプキンを当ててお過ごしください。
入浴:検査当日はシャワー浴にしてください。
翌日から出血が少なければ入浴できます。
心配な方や、温泉・銭湯などは出血がなくなってからの方が安心です。
プール:激しい運動:出血のある間は控えてください。
性交渉:刺激により再出血を生じることもありますので、性交渉は1週間ほどお控えください。
日常生活:当日は飲酒を控え、普段よりもやや安静にするつもりでお過ごしください。