脳梗塞・脳出血後のうつ病(Post Stroke Depression; PSD)専門外来
脳血管障害を罹患した患者さんが脳梗塞・脳出血後のうつ病(Post Stroke Depression; PSD)を発症することは一般にあまり知られておりませんが、40%近くもの患者さんが抑うつ状態になると報告されています。PSDを放置すると、QOL(生活の質)が大きく低下することに加え、リハビリなどに対する意欲も低下するため、長期的な予後(治療成績)が悪くなります。さらに、生命予後まで悪くなる(寿命が短くなる)ことが知られています。
当科部長は米国で10年以上にわたってPSDの臨床および研究に従事して、国内外で多くの患者さんのケアをしてまいりましたが、当院におきましてもPSDの専門外来を開設しております。
PSDと思われる患者さんのご家族、担当医の先生、もしくは脳梗塞・脳出血後に“なんだが元気が出ない”と感じ、専門的な治療を希望しておられる方、是非当科にご相談ください。
<Selected References>
1.Br J Psychiatry. 2007 Mar;190:260-5. Effect of antidepressant therapy on executive
function after stroke. Narushima K, Paradiso S, Moser DJ, Jorge R, Robinson RG.
2.Am J Psychiatry. 2003 Jun;160(6):1157-62. Does cognitive recovery after treatment of
poststroke depression last? A 2-year follow-up of cognitive function associated with
poststroke depression. Narushima K, Chan KL, Kosier JT, Robinson RG.