研修中のイベント

CPC

CPC

当院のCPCは剖検症例の検討を行います。症例を担当していた医師が経過を報告し、病理医、放射線診断医、各領域の医師が集まって検討を行います。

私たちジュニアレジデントはそのテーマとなる疾患に関するプレゼンテーションを担当します。ジュニアのプレゼンテーションは、主治医から症例の経過を聞き、発表医と相談の上どのような流れで、どのような内容の発表を行うかを指導してもらい、テーマの疾患について文献を調べ、数週間前から準備を行っていきます。

CPC当日は、まず入院中の担当医が症例のプレゼンテーションを行います。その後、放射線科医により画像の読影&テーマとなる疾患やその鑑別疾患についての解説が行われます。

その前後に、ジュニアのプレゼンテーションが行われますが、ここでは会場にいる多数の各科の先生に対し、プレゼンテーションを行うため、その症例については十分に調べ、質問に対応できるように準備をしておくことになり、学会発表のような緊張感があります。

最後に、病理医から病理所見のプレゼンテーションとまとめが行われます。各発表中とまとめで盛んにディスカッションが行われ、CPCが終了します。

準備は大変ですが、プレゼンテーションの練習になりますし、症例の診療技術からその疾患の治療アルゴリズムについてまで、非常に勉強になる機会になります。

研修医はCPCへの出席が症例されており、日常診療の合間に出席できるような雰囲気があります。毎回興味深い症例の検討が行われ、自分の発表の時以外もとても勉強になっています。

症例発表会

研修発表会はジュニアレジデントがその一年で自分が受け持った症例の中で、珍しい症例などを、症例報告形式で発表するものです。一年の締めの意味もあり、ジュニアレジデントの年間最大のイベントとなっています。

症例報告会の直前になると、医局では文献の収集やスライド作成に追われるジュニアレジデントの姿がみられます。発表テーマがなかなか決まらず、直前に大変慌てる人もいます。発表内容によっては、病理科の先生や放射線診断部の先生に所見の読み方を教えてもらったり、院内のいろいろな先生に相談して助けてもらったりしています。指導医の先生に完成したスライドを何度もチェックしてもらい、予演会も行って本番に臨みます。

当日はスーツで身を固め学会発表さながらです。当院には講堂があり、演台に上り大きなスクリーンに自分のスライドが映し出されます。

聴衆は当院の多くの先生方です。院内のレジデントの指導の意味も込め、スライドの構成から発表の内容まで厳しい意見や難しい質問も飛んできます。発表と質疑応答を何とか乗り越えて演台を降りた時には、非常に清々しい気分になり、レジデント同士解放感を共有します。

この研修発表会で学会発表を鍛えられ、外部でも発表する機会を得て、堂々と発表をこなせるようになります。その後にも大変役立つと思います。

研修医講義

研修医講義

ジュニアレジデント、シニアレジデントの入職後の4から6月に当院の指導医による講義を受ける機会があります。当院の夜間休日の救急診療に対応できるように、受け入れている患者さんでよくみられる病態を中心に10コマほどが用意されています。

「オンコロジックエマージェンシー」や「抗がん剤のマネジメント」など当院ならではのタイトルもあります。

講義そのものの実用性はもちろんですが、各部門の指導医の先生たちと直接話をする機会になって、のちのちのコンサルトがしやすくなるメリットも感じています。

基本的臨床能力評価試験

ジュニアレジデントの研修期間中、年に1回研修医の臨床能力の到達度を評価する「基本的臨床能力評価試験」をみんなで受験します。

楽しく充実した研修生活ですが、臨床能力の向上につながっているか、全国での自分の客観的な位置を確かめることができます。レジデントはここで自身の弱点を確認し、その後の研修で強化できるようにします。