臨床工学技士の業務について
臨床工学技士は医療機器を専門とする国家資格です。
病院内でチーム医療を推進し、医師の指示の下に生命維持管理装置の操作などを行います。また、医療機器がいつでも安心して使用できるように保守・点検管理を行っています。
多摩北部医療センターでは10名の臨床工学技士によって、血液浄化業務、心臓カテーテル業務、ペースメーカー業務、手術室業務、スコープオペレーター業務、医療機器管理業務などが行われています。
業務内容
血液浄化業務
透析室にて対応するほか、集中治療室で血液浄化に対応しています。
透析室では、HD、IHDF、HDF、online-HDFなどの血液浄化療法や、腹水濾過濃縮、LDL吸着、単純血漿交換やDFPP、顆粒球吸着療法などのアフェレーシスにも対応しています。装置の保守点検やセットアップ、体重測定や穿刺、装置の操作や経過記録を主な業務として行っています。また、集中治療室では通常の血液浄化のほか、CRRTや末梢血幹細胞採取、エンドトキシン吸着などのアフェレーシスに対応しています。
心臓カテーテル業務
- 心臓カテーテル業務ではポリグラフ、IVUSやOCT、IABPの操作等を行っています。
- 主な使用機器:RMC5000(ポリグラフ) VISICUBE(IVUS)
- OPTIS INTEGRADED SYSTGEM(OCT/RFR) ボルケーノs5(IVUS/iFR)
- ZUIRYU・AUTOCAT2(IABP装置)
- ロータブレーターPRO(アテローム切除アブレーション式血管形成術用カテーテル)
ペースメーカー業務
ペースメーカー植込み時や、外来チェック、遠隔モニタリングに対応しています。
手術室業務
麻酔器の使用前点検、ダビンチのセットアップや手術室医療機器のトラブルに対応しています。
スコープオペレーター業務
消化器外科の手術におけるスコープオペレーター業務に令和6年4月より取り組んでいます。常勤職員は告示研修を全員受講しており医師のタスクシフト・シェアに積極的に取り組んでいます。
医療機器管理業務
当院では医療機器管理計画に基づいて機器の点検、保守等を行っています。
- 人工呼吸器や輸液ポンプなど、約900台の医療機器を医療機器管理システム(HOSMA)によって一元管理し、病棟トラブル対応や、定期点検、部品交換を実施しています。
- 医師や看護師を対象とした、医療機器に関する安全使用のための研修も計画的に行っています。
委員会
委員会やPTへ積極的に参加し、チーム医療の推進と安全・安心な医療提供に取り組んでいます。
- 医療機器安全使用委員会
- 透析室運営委員会
- 血管撮影室運営委員会
- リスクマネジメント委員会
- 医療ガス委員会
- 安全衛生委員会
- 手術室運営委員会
- 医療機器等整備委員会
- 高難度新規医療技術評価委員会
取得資格
- 透析技術認定士 3名
- 呼吸療法認定士 4名
- 心血管インターベンション技師 1名
- 消化器内視鏡技師 1名