手術支援ロボット(da Vinci・ダビンチ)によるロボット支援下手術を実施しています
東部地域病院では、2023年7月より手術支援ロボット「da Vinci(ダビンチ)Xi」を導入し、泌尿器科における前立腺がんや、消化器外科における直腸がん、婦人科における子宮良性腫瘍のロボット支援下手術を開始しております。
最新の医療技術を、安全かつ確実に提供できることを目指して、診療科医、麻酔科医、看護師、臨床工学技士のスタッフがチームを組み、一丸となってロボット支援下手術を実施しています。
2024年6月24日:ホスピタルズファイル(外部サイト)にトピックス記事が掲載されました。
手術支援ロボット(da Vinci・ダビンチ)とは
ダビンチは米国インテュイティブサージカル社が開発した手術用ロボットで、1999年に初代ダビンチが開発されました。当院で導入したダビンチXiは第4世代にあたる最新鋭機です。
ダビンチは3つの機械から成り立っており、医師はロボットのアームについている鉗子やカメラを遠隔操作して手術を行います。ダビンチ単体で手術が行われるわけではなく、患者さんの脇に助手の医師と看護師がついて補助を行い、協力しながら手術が進められます。
da Vinciのメリット
[1]体の負担が少ない
ダビンチでの手術は、体に1〜2cmほどの穴を開けてロボットアームや内視鏡カメラを挿入するため、従来よりも小さな傷で手術が可能です。出血量が少なく、術後の痛みも軽減されるため、社会生活への早期の復帰が期待できます。
[2]精密・正確な操作で安全性が高い
医師は高精細な3Dハイビジョンカメラの拡大画像を見ながら、手ぶれ補正などの機能を活用して精密な手術が行えます。また、ダビンチの手術には認定ライセンスが必要であり、トレーニングを積んだ医師のみが操作を担当します。
[3]術後合併症のリスクが低い
ダビンチを使用した手術では、創部の感染リスクが低く、術後の合併症発生率も低い傾向にあります。
対象疾患
- 前立腺がん(泌尿器科)
- 膀胱がん(泌尿器科)
- 直腸がん(外科)
- 結腸がん(外科)
- 子宮悪性腫瘍※子宮体がん(婦人科)
- 子宮良性腫瘍(婦人科)
- 骨盤臓器脱(婦人科)
よくあるご質問
- どんな疾患にダビンチが使用されますか?
- ダビンチはすべての疾患に使用されるわけではありません。当院では泌尿器科では前立腺がん、婦人科では子宮良性腫瘍、骨盤臓器脱、消化器外科では直腸がんに使用されています。順次、対象疾患を拡大する予定です。
- ダビンチ手術は誰でも受けられるのですか?
- 患者様の病状や既往歴などにより、使用できない場合があるため、最終的に受けられるかどうかは担当医師との相談が必要です。
- 手術費用はどれくらいかかりますか?
- それぞれの疾患によって手術費用は異なりますが、健康保険が適用され、高額療養費制度も適用されますので、実際の負担額は従来の手術と変わりません。