よくある質問
乳がん検診について
授乳中の人はマンモグラフィ検査を受けられますか。
答:授乳中は乳腺が発達した状態になっているため、マンモグラフィでは全体が白く写ってしまい、正確な診断が困難になります。マンモグラフィは断乳後6ヶ月を目安にしてください。 しこりなどの自覚症状があり検査を希望される場合は、乳腺腫瘍外科外来でご相談ください。
放射線による被ばくの心配はありませんか。
答:一回の撮影で乳房が受ける放射線の量は、東京からニューヨークへ飛行機で行くときに浴びる自然放射線(宇宙線)の量の半分程度といわれています。また、乳房だけの部分的なものなので、放射線による発がんや白血病などの心配はありません。
乳がん検診は、生理中でも受診できますか。
答:受診できます。ただし、生理前は乳房が張り痛みを感じやすくなります。生理終了後の乳房が柔らかい状態のときに受診することをおすすめします。
豊胸術をしていますが、マンモグラフィ検査はできますか。
答:マンモグラフィでは、圧迫撮影時にパックを破損してしまう危険性があることや、内容物と正常な乳腺組織が混ざり合った状態にあるために正確な診断が困難になります。乳がん検診をご希望の場合は、個人検診(自費)の対象となります。
40歳以上の人はマンモグラフィ検査、20~30代の人は超音波検査が適しているのはどうしてですか。
答:個人差はありますが40代以降になると乳腺が萎縮してきて、だんだん脂肪に変わっていきます。脂肪が多い乳房では、乳がんのしこりがはっきり写ってくるため、マンモグラフィによる検診の有効性が確認されています。
一方、40歳未満では乳腺が発達した状態にあり、マンモグラフィでは全体が白く写ってしまうため、超音波検査がすすめられています。
検診結果について教えてください。
1.石灰化とは何ですか。
答:石灰化は、古くなった細胞や硬化した血管などにカルシウムが沈着することによって起きる変化で、マンモグラフィ検査では白い点々として発見されます。良性のしこりや正常な乳腺でも石灰化が見られることがあります。石灰化は、大きさ、形などの形態と分布のパターンなどから、がんに伴う石灰化かどうか診断していきます。
2.乳腺症とは何ですか。
答:良性の乳腺変化で30~40代に最も多く見られます。生理に伴うホルモンバランスの変化が影響しています。しこりを伴う場合には悪性との鑑別が必要です。
3.乳腺線維腺種とは何ですか。
答:10代後半~30代の若い世代に最も多い乳腺の良性腫瘍で、硬くコリコリしたよく動くしこりが特徴です。乳腺の分泌腺や乳腺周囲の間質が増殖し、厳密には腫瘍ではなく炎症に近い「過形成」の状態の疾患です。
4.FADとは何ですか。
答:FAD(局所的非対称性陰影)は、「腫瘤」と言えるほどの濃度や境界を持たない左右非対称性の陰影のことです。乳腺の重なりで影になっているのか、病変が隠れているのか診断していくことが必要です。
マンモグラフィ検査はとても痛いと聞きましたが・・・
答:乳房を圧迫して撮影するため、多少の痛みを感じます。乳房を薄く伸ばすことにより、正確な診断が可能になり、放射線の量も少なくできます。
痛みの感じ方には個人差がありますが、痛みが強く耐えられない時には検査技師にお申し出ください。また、検査後に痛みや腫れがいつまでも続くような場合は医師にご相談ください。