すべてのがん患者さんとそのご家族が、診断時から適切な緩和ケアを切れ目なく受けることができるように、緩和ケアセンターでは、多科、多部署、多職種による以下の様々な活動と情報を集約してサポートしています。
緩和ケアセンターの役割
1)多職種チームによる質の高い緩和ケアの提供に関すること
- 生活のしやすさに関する質問票
「生活のしやすさに関する質問票」をお配りし、「身体のつらさ」「気持ちのつらさ」についてお伺いしています。つらさは我慢せず、スタッフにどうぞお声かけください。
- 緩和ケアチーム
緩和ケア科医師、看護師、臨床心理士、精神腫瘍科医師、薬剤師の5名を中心とし、がん治療の専門医師、管理栄養士、歯科口腔衛生士、ソーシャルワーカー、 その他の専門家で構成する多職種のチームです。主治医や看護師からの依頼を受けて一般病棟に入院中の患者さんを往診し、主治医と病棟スタッフをサポートするコンサルテーション型活動を行っています。
- 緩和ケア科症状緩和外来
がんの主治医との併診により、難治性の痛みなどの苦痛症状について外来診療をお受けしています。主治医にお伝えいただき予約をお取りください。
- 緩和ケア病棟
原病に対する積極的な治療を行うことが困難な患者さんに対して、22床の緩和ケア病棟で専門的緩和治療・緩和ケアを提供しています。完全予約制ですので、外来での面接をご予約ください。
- 看護外来
専門看護師、認定看護師がご相談に応じています。予約センター(03-3823-4890)から直接申し込むことができます。なお、当院受診の患者さんに限らせていただいておりますので、ご了承ください。
- AYA世代支援チーム
AYA世代(15~39歳)のがん患者さんに対する支援として、生殖医療の施設内外連携の体制づくりに取り組んでいます。
- よろず相談(患者サロン)
気になることがあるけれど、個室でのご相談は気が引ける、ちょっと敷居が高い、という方はどうぞ「よろず相談」(毎月第1水曜日)をご利用ください。緩和ケア認定看護師がお話を伺います。また、知っておくと便利な「ミニ講習会」も開催しております。
2)地域の医療機関と連携した緩和ケアの提供に関すること
- 緩和ケア連携手帳
当院と、在宅医・歯科医師・薬剤師・訪問看護師、そのほかの医療・介護スタッフが、あなたの大切な情報を共有して、緩和ケアに関するスムーズな連携が取れるように、「東京都緩和ケア連携手帳~わたしのカルテ~」を導入しています。
- 緩和ケア地域連携カンファレンス
地域の医療スタッフとのよりよい連携を目指し、定期的にカンファレンスを実施しております。どうぞ、積極的にご参加ください。
- 医療スタッフからの緩和医療相談
地域の医療スタッフからの緩和医療に関する相談をお受けしています。
3)患者さん・ご家族に対する相談支援・広報活動・公開講座などに関すること
- 患者サポートセンター(がん相談支援センター)
患者さんのプライバシーに配慮し、専門職員(ソーシャルワーカー、臨床心理士、看護師)が、病気に伴って生じる諸問題や悩み事などについての相談を承っております。
- 市民公開講座
定期的に市民公開講座を開催しています。開催の際は区報などでもお知らせしています。
4)院内外の医療従事者を対象とした研修に関すること
- 緩和ケアに携わる医師のための研修会
- 緩和ケアに携わる看護師のための研修会
日本看護協会発行の「看護師に対する緩和ケア教育テキスト」を用いた研修、ELNEC-J(End-of-life Nursing Education Consortium Japan)など、コアカリキュラムに則った研修により、院内の緩和ケアジェネラリスト、緩和ケアリンクナースを育成しています。
- 緩和ケア勉強会
定期的に緩和ケア勉強会を開催しております。院外の医療スタッフの方も奮ってご参加ください。