咳とともにでる血のことを「血痰」や「喀血」と言います。原因として、非結核性抗酸菌症や気管支拡張症などによる慢性気管支炎が多く、内科的治療がまず行われます。しかし、気管支の炎症が長引いたり、重篤であったりすると“気管支動脈−肺動脈瘻”という血管の病気も引き起こします。気管支動脈−肺動脈瘻はより重症な喀血の原因となることが知られており、選択的気管支動脈塞栓術(BAE)などの侵襲的な治療を行わなければならないことがあります。
気管支動脈−肺動脈瘻をどのようにして診断するかというと、以前は入院して血管撮影という侵襲的な検査を行わないといけませんでしたが、現在は造影CTを行うことで診断可能となりました。
気管支動脈−肺動脈瘻と診断されたら、当院ではBAEによる入院治療をおすすめしています。さらに、退院後希望された患者様には当院での内科的治療を引き続き行い、喀血の再発予防に努めさせていただいております。
喀血でお悩みの方は、当院「喀血外来」を是非ご利用ください。