神経病院では医療資源を有効に活用し、かつ当院の専門性を生かして各医療機関が相互に円滑な連携を図れるよう、地域医療連携を推進しております。その一環として、神経放射線科においても地域の先生方からMRI、CTの各検査のご依頼を、直接お受けしております。
(注)当院では、特に脳神経疾患の専門病院としてMRI検査の予約枠を医療連携用に設定しています。
1. 受付及び問い合わせ先
MRI・CT検査は、予約制(予約は電話にてお受けしています)とインターネット(クリニックや診療所のシステムを個地区した結果が必要)となっております。予約受付窓口は医事企画担当です。なお、MRI及びCTの造影検査に必要な、造影検査同意書などは、下記の書類を活用してください。ご不明の点は下記までお問い合わせください。
MRIの依頼はこちらから
造影MRI検査関係書類(説明・同意書・情報提供書等)(PDF 732.7KB)
都立神経病院MRI(1.5Tおよび3.0T)安全管理ガイドライン(PDF 128.4KB)
CTの依頼はこちらから
造影CT検査関係書式(説明・同意書・情報提供書)(PDF 199.3KB)
問い合わせ先
- 受付時間:月曜日~金曜日(祝祭日は除く)9時00分~16時30分まで
- 電話:042-323-5110(内線3110 医事企画担当)
- FAX:042-323-0357 神経放射線科宛 紹介状(診療情報提供書)の送信
- 名称:東京都立神経病院 神経放射線科
- 住所:東京都府中市武蔵台2-6-1
検査予約の流れ
検査当日患者さんの流れ
2 検査案内
当院神経放射線科では、放射線科専門医が読影を行っております。(画像診断管理加算2算定)MRI, CTの検査を他院よりお受けしておりますが、その選択は以下のようにお願いいたします。
- 頭部および脊髄の髄内疾患など脊椎と脊髄の病変に関しては、MRI検査依頼をお願いします。
- 眼窩、副鼻腔、側頭骨、頸部及び胸部、腹部、骨盤腔の疾患は、CT検査依頼をお願いします。
- 至急で検査を依頼される場合、あるいは脳内の病変が疑われるが頭痛程度のごく軽い症状で念のために検査を依頼される場合は、先ずCT検査をお願いします。
- 造影検査を希望される場合には、必ず3ヵ月以内に行った腎機能検査結果(クレアニチン値)と造影検査同意書を患者さんに持参させてください。
3. 検査結果の送付
検査結果は、放射線科専門医が読影のうえ、CD-Rと読影結果報告書を翌日郵送させていただきます。当日渡しをご希望の方は、予約時にお伝えください。(ただし、検査内容によっては郵送扱いとなる場合があります。)
4. 検査費用(3割負担の場合の概算)
検査部位・検査の種類・造影剤使用の有無などによりますが、概ね下記の様になっております。
- MRI検査:7,000円~13,000程度
- CT検査:6,000円~12,000円程度
- RI検査:20,000円~30,000程度
5. MRI検査
頭部MRI、頭部MRA、頚部MRI、頚部MRA、脊髄(頚椎、胸椎、腰椎)MRIなどの検査をお受けしています。
当院では、1.5テスラMRI装置及び3テスラMRI装置を導入しています。3テスラMRI装置は、脳及び脊髄のより詳細な画像診断が可能になり、海馬の萎縮の程度を評価でき、認知症、アルツハイマーなどの診断に有用です。
都立神経病院MRI(1.5Tおよび3.0T)安全管理ガイドライン(PDF 128.4KB)
神経病院3テスラMRIの特徴
1. 頭部MRI画像体動補正機能によって少しの動きにも診断可能な画像が提供できる
2. 頭部MRI画像高分解能で撮像しているので画像情報が多く、従来の装置より細かいところまで見えるので診断価値が高い
3. 頚椎MRI画像
4. 腰椎MRI画像
筋萎縮性側索硬化症の頭部 MRI(T2強調画像)
- 運動皮質、中心前回白質に病変を認める -
本症における運動皮質の低信号領域を明瞭に描出するために、通常使われている高速スピンエコー法ではなく、時間をかけて(通常の2倍)、スピンエコー法を使用し、運動皮質の低信号領域をより鋭敏に摘出している。
中心前回白質の高信号領域も明瞭に描出でき、筋萎縮性側索硬化症に特徴的な画像所見を認める。
海馬硬化症の頭部MRI(fastSTIR画像)
正常ではfastSTIR法にて、浅髄板、および海馬傍回との境の白質(赤い矢印)がよく見える。
海馬硬化症ではこの白質の消失が唯一の所見のことがある。
頭葉てんかんの頭部MRI(FLAIR画像)
右側頭葉尖端部、皮質白質境界の不鮮明、白質のvolumeの減少を認め、右側頭葉てんかんであることを示す所見です。
脊髄MRIアンギオ画像
脊髄硬膜動静脈瘻を認めます。
さらに、栄養動脈が左T12/L1もしくは L1/L2より出ていることが疑われます。
脊髄血管造影の際に有用な情報を提供することが出来ます。
脊髄血管造影ではL1/L2腰動脈により栄養動脈が出ており、手術により確認されました。
6. CT検査
頭部(脳、副鼻腔、内耳道)、頚部、胸部、腹部、骨盤、脊椎(頚椎、胸椎、腰椎)、骨格筋、3D作成(血管、脊椎)などの検査をお受けしています。
7. 核医学検査
脳血流SPECT(ECD、IMP)、DatScan(脳疾患診断薬)、全身骨シンチ、全身Gaシンチ、心筋MIBGなどの検査を実施しています。
ドパミントランスポーターシンチグラフィ(放射線医薬品 脳疾患診断薬)DatScan
2013年9月に、「パーキンソン症候群、レビー小体型認知症の診断におけるドパミントランスポーターシンチグラフィ」を効能・効果とした製造販売を開始された。当院も順次検査を開始し、平成26年度のドパミントランスポーターシンチグラフィの実績としては、391件の検査を施行した。
ドパミントランスポーターシンチグラフィの特徴としては、脳内の黒質から線条体に向かう神経経路(ドバミン神経)に存在するドパミントランスポーターを画像化し、ドバミン神経の変性・脱落の程度を評価する検査です。主に、パーキンソン症候群、レビー小体型認知症の早期診断に寄与します。
放射線医薬品投与後、3時間で安定しますので、その後、20分のSPECT検査を施行します。