クリニカル・パスとは
「クリニカル・パス」はもともと経営工学の製造工程管理から始まり、アメリカにおいて用いられた効率性を追求する工程管理の手法でした。その有用性に着目した看護婦が「ケアマップ」という呼称で医療界に導入したことにより、アメリカはもとより日本においても普及するようになりました。
このような経過をたどり、疾患別・処置別に、患者様に対するケア内容を縦軸、時間の経過を横軸にとったスケジュールを作成すること、又は作成したスケジュール表そのものを意味する言葉として「クリニカル・パス」が用いられるようになりました。
当院では、クリニカル・パスの作成および適用に積極的に取り組んでいます。
クリニカル・パスの導入効果
医療の質の向上
クリニカル・パスを作成することで、疾病ごとの標準的な治療計画が明示され、主治医の違いによる治療のばらつきをなくすことができ、治療の標準化と均質な医療の提供が可能となります。
インフォームドコンセントの充実
パスを活用することにより診療内容、目標が明確になり、患者様が診療に主体的に参加することができるようになります。また、退院の目安が分かり、退院の準備が円滑にできるようになります。
業務の明確化
業務の明確化による適切な看護の実施が、ひいては医療事故の防止につながり、安全な医療の提供を行うことができます。
チーム医療の強化
情報の共有により、職種を超えたチーム医療を促進・強化することができます。
参考:平成29年度広尾病院クリニカル・パス適用実績 51.3パーセント
診療科別 代表的なクリニカル・パス
最終更新日:2018年11月30日