切れ目のない栄養管理

切れ目のない栄養管理

 病気などのためにエネルギーやたんぱく質が不足して低栄養状態になると、手術後、感染症にかかりやすくなるため、入院前に手術前管理のための栄養食事指導を行っています。また、食物アレルギーや宗教上の禁忌食品がある患者さんに対して、入院1食目から安全・安心な食事提供を行うため、入院前に情報収集をしています。更に、入院時には患者さんの栄養状態を評価し、栄養管理計画書を作成しています。また、医師、看護師、管理栄養士、薬剤師などの多職種が連携した医療チームで、患者さん一人ひとりの状態に合わせた栄養管理を行っています。退院後も、患者さんが住み慣れた地域で安心して療養生活が送れるように、退院に向けた支援を行っています。

写真5

入院前から入院時

文書-5
  • 栄養状態の評価と栄養管理: 栄養アセスメント・手術前栄養評価と栄養食事指導
  • 食事情報の収集:食物アレルギー及び宗教上の禁忌食品
  • 栄養状態の評価と栄養管理
    栄養管理計画書作成、治療食説明(食事療法の必要性、食形態等)
  • 栄養食事指導計画

入院中

  • 栄養状態の再評価と栄養管理
    ベッドサイド訪問による食事内容の調整・栄養管理計画再評価・栄養食事指導(集団・個別指導)
  • カンファレンスへの参加
  • 医療チームでの介入
    栄養サポートチーム(NST)・褥瘡対策チーム・摂食嚥下チーム・緩和ケアチーム等
写真7
写真8
写真9

「ベッドサイド訪問」

 管理栄養士がベッドサイドに訪問して治療食の説明や患者さんから直接食事についてのご意見をうかがい、より食べやすい食事が提供できるように努めています。

「医療チーム活動」

 医師、看護師、管理栄養士、薬剤師、臨床検査技師、言語聴覚士、ソーシャルワーカー等、各領域の専門家の多職種で構成された医療チームが患者さんに必要なケアを行っています。

●栄養サポートチーム(NST)

 医師・歯科医師、看護師、薬剤師、臨床検査技師、言語聴覚士等と共に、低栄養の患者さんをスクリーニングして回診や栄養管理に関する検討会を定期的に実施し、他医療チームや主治医と連携しながら、患者さんの栄養状態改善に取り組んでいます。

●摂食嚥下チーム

 医師・歯科医師、摂食嚥下看護認定看護師、言語聴覚士、歯科衛生士等と共に、患者さんの摂食嚥下障害の診察、安全な食形態や食べ方の検討、リハビリテーションなどを行っています。

●緩和ケアチーム

 医師、がん性疼痛看護認定看護師、臨床心理士、薬剤師、ソーシャルワーカー等と共に、患者さんとご家族へのケアを提案していきます。食事に特別な対応が必要な患者さんについては、管理栄養士が栄養介入し、食事調整や栄養相談を行っています。

●褥瘡対策チーム

 医師、皮膚排泄ケア認定看護師、薬剤師等と共に、予防対策や褥瘡を保有している患者さんに対する具体的な治療方法、栄養状態や全身状態などを評価し、NSTと協力して、褥瘡の予防と早期治癒のため活動しています。

●病棟カンファレンス

 医師、病棟看護師、薬剤師、ソーシャルワーカー等と共に、各病棟、診療科で治療方針や退院支援等について、患者さんの入院中から退院後までの支援内容を検討しています。

●退院前カンファレンス(退院時共同指導)

 医師、病棟看護師、退院調整担当看護師、薬剤師、ソーシャルワーカー、在宅療養担当医療機関スタッフ等と共に、退院先や退院後の方針等について情報共有しています。

退院時

  • 退院に向けた支援
    退院後、在宅、地域での継続的な栄養管理のために必要な情報(食種、食事形態、栄養状態等)を提供(看護及び栄養管理等に関する情報の作成)
  • 退院後は外来にて栄養食事指導で支援



トップに戻る