食事療法のポイント
腎臓病の食事療法には、3つのポイントがあります。
(1)食塩を控えましょう
- 食事のとり方
※汁物はできるだけ飲まないようにしましょう。
※食卓で使う調味料はできるだけ少なくしましょう。
※外食や惣菜は食塩量が多くなりがちなので注意しましょう。 - 食品の選び方
加工食品や塩蔵品をさけて、生の食品を選びましょう。 - 調理の工夫
煮物などは天然のだしをきかせましょう。
(2)たんぱく質はとり過ぎないようにしましょう
※肉・魚・卵・大豆製品・乳製品にはたんぱく質が多く含まれます。
とり過ぎないように注意しましょう。
※「低たんぱく質食品(治療用特殊食品)」もあります。
適するたんぱく質の量は個人により異なります。
食事療法の進め方については、主治医と管理栄養士に相談しましょう。
(3)エネルギーは適量をとりましょう
エネルギー摂取量が不足すると、体のたんぱく質が分解されて腎臓に負担がかかります。
また、肥満や糖尿病のある方は、エネルギーの過剰摂取にも注意が必要です。
- カリウム制限が必要なときには
『たんぱく質を摂り過ぎていませんか?』
⇒たんぱく質の多い食品にはカリウムも多く含まれています。
※カリウムの多い食品(例:生の野菜・果物等)を控えましょう。
※カリウムを減らして食べましょう。
(カリウム=水に溶けやすいため、「茹でこぼす」または「水にさらす」ことで、食品のカリウムを減らすことができます。)
※カリウム制限が必要かどうかは主治医に確認しましょう。 - 正しい食事療法を継続するために
当院では、食事療法が必要な患者さんを対象に、医師の指示に基づき、管理栄養士が栄養食事指導(予約制)を実施しています。ご希望の方は、主治医にお申し出ください。
また、当院では地域医療連携の一環として『連携栄養指導』も行っています。詳しくは、病院ホームページトップ画面の「医療連携のご案内」から「連携栄養指導のご案内」をご覧ください。
治療食をイメージしてみましょう
★献立を工夫するポイント★
「一般食(治療上、特別に栄養量の調整を必要としない方向けの食事)」を、
「たんぱく塩分制限食」にするための代表的なポイントです!
【食塩を減らすために】
※汁物は控えます。
※しょうゆをたくさん使う料理(例:煮物等)は減塩しょうゆを使用します。
※サラダには、ドレッシングより食塩量が少ないマヨネーズを使用します。
【たんぱく質を減らすために】
※肉や魚は一般食の1/2~2/3程度に減らします。
※乳製品は一般食の1/2程度に減らします。
※野菜料理には、たんぱく質の多い食品を入れないようにします。
【エネルギーを補うために】
※たんぱく質が少ない芋類や、たんぱく質をほとんど含まないでんぷん製品(春雨や治療用特殊食品等)を利用します。
上記以外にも、色々な方法で献立を工夫することができます。
ご自身が取り組みやすい方法を見つけましょう。