- 概要
- 神経難病リハビリテーションの目標
- 当院でリハビリテーション医療を受けている難病患者さんの特徴
- 理学療法
- 作業療法
- 言語聴覚療法
- リハビリテーション科の取組み
- 当科の実績
- 医師・スタッフ紹介
- 神経難病地域リハビリテーション研修会
- ロボットリハビリ
- 外来予定表
診療科長からのメッセージ
当科では、各科主治医からの入院なさった患者さんのリハビリテーション(以下リハビリ)診療依頼を受け、リハビリ科医師が患者さんを診察した後に療法士が治療介入を行うコンサルテーションベースの診療を実施しております。医師、理学療法士、作業療法士、言語聴覚士が診療に従事し、リハビリ科の病床はございません。
リハビリ科医師は、様々な疾患や病期の患者さんのお身体の状態を拝見し、患者さんとご家族のご要望を鑑みて、リハビリ治療の目標を個別に検討します。ゴール達成を目標として、他職種と連携しつつ理学療法士・作業療法士・言語聴覚士が療法を実施し、患者さんにリハビリ医療を提供しております。
当科では2018年10月に導入されたロボットスーツHAL®を用いて、医療保険の対象となる8疾患(筋萎縮性側索硬化症:ALS、脊髄性筋萎縮症、球脊髄性筋萎縮症、封入体筋炎、筋ジストロフィー、遠位型ミオパチー、先天性ミオパチー、Charcot-Marie-Tooth病)の患者さんに、脳神経内科医師に主治医になっていただき、入院で歩行練習を行うHAL入院を行っております。またALSや多系統萎縮症(MSA)等の疾患により音声言語機能障害を呈する患者さんのコミュニケーション支援を目的に、作業療法士がマイボイスの対応を行っています。さらには院内のチーム医療(栄養サポートチーム:NST, 呼吸ケアサポートチーム:RST、緩和ケアチーム:PCT)やALSセンターにも積極的に関与しています。
2003年2月から始まった神経難病地域リハビリテーション研修会は、地域連携や神経難病リハビリの診療支援を目的として東京都医学総合研究所や大久野病院、永生病院と共催で年2回(秋・冬)を継続しております。内容は当院医師や外部講師による講演や、呼吸リハビリのハンズオンセミナー、当科作業療法士によるコミュニケーション支援やIT機器の活用方法等です。
未だ神経筋疾患は難治ではありますが、治療方法の研究は進んでいます。患者さんの心身の状態に適したリハビリ治療を適切なタイミングで患者さんやご家族に提供できるよう取り組んでいきたいと考えております。