治験管理室の紹介

治験管理室について

当院では、医薬品や医療機器の開発を目的とした臨床試験、すなわち治験を積極的に行っています。これらの治験は、新しい治療法や診断方法の有効性と安全性を科学的に検証することにより、医療の進歩に大きく貢献します。

治験管理室の役割は、このような治験を円滑に、かつ厳格な倫理規範に従って実施するために不可欠です。当室では、治験の計画立案から実施、データ管理、結果の報告に至るまでの一連のプロセスを管理し、治験参加者の権利と安全を最優先に考慮しています。

主な業務内容

治験計画の策定と申請: 治験が科学的根拠に基づき、倫理的に設計されていることを確認します。
IRB(倫理審査委員会)の準備と対応: 治験の倫理的妥当性を評価し、審査を受けます。
治験薬の管理: 治験薬の安全な保管、管理、配布を行います。
CRC(臨床研究コーディネーター)業務: 治験参加者への説明、同意取得、健康状態のモニタリングを行います。
依頼者(製薬会社など)との連携: 治験の進捗管理と情報共有を行います。

私たちの理念

小児医療の発展に貢献: 医薬品や医療機器の開発を支援し、将来の小児医療の向上に寄与します。
小児治験の啓発: 医療従事者や一般市民に対し、治験の重要性と安全性について理解と関心を深める活動を行います。

治験参加へのお誘い

当院では、患者さまが安心して治験に参加できるよう、詳細な情報提供とサポートを行っています。治験参加は自発的なものであり、患者さまの健康と安全が何よりも重要です。参加を希望される方やご興味のある方は、いつでも治験管理室までお問い合わせください。

小児治験ネットワークについて

当院は、「小児治験ネットワーク」(小児治験ネットワーク (ncchd.go.jp)(外部リンク))に参加しています。
小児治験ネットワークとは、日本小児総合医療施設協議会(Japanese Association of Children’s Hospitals and Related Institutions :JACHRI)加盟施設を中心に、32の医療施設で構成されるネットワークです。
小児医療を向上させるための治験・臨床研究を推進し、より有効で安全な医薬品・医療機器を早期に小児患児へ提供するために、以下の取り組みを行っています。

1.治験実施環境の整備

  • 事務局機能の一元化
  • 中央治験審査委員会の設置
  • 加盟施設への教育・研修
  • 治験の効率化(IT化)とインフラ整備
  • 治験実施可能性調査
  • 医師主導治験へのご協力のお願い

2.小児用の服用に適した医薬品(製剤)の開発促進

  • 小児領域で必要とされる医薬品等の実態調査
  • 小児の服用に適した医薬品(製剤)の開発を提言するための調査・研究並びに開発支援

(注)小児治験ネットワークのより詳細な取り組みはこちら(外部リンク)をご参照下さい。

当院は、平成24年度から小児治験ネットワークの人的・機能的なインフラを活用して進められている 小児と薬情報収集ネットワーク整備事業(外部リンク)に参加しています。
小児と薬情報収集ネットワーク整備事業は、独立行政法人国立成育医療研究センターに「小児と薬情報収集センター」を設置し、小児用医薬品に対する安全対策の向上及び 小児医薬品開発への貢献を目的として活動しています。その取り組みとして参加施設の患者情報(疾病情報、副作用情報、投薬量、投薬方法等)を収集・分析・評価するための データベースの構築を行っています。(患者情報に氏名や住所は含まず、また匿名化して取り扱うため、個人情報を含みません。)