特に診療の制限は設けておりませんが、全ての悪性腫瘍の治療(手術、化学療法、放射線治療、遺伝カウンセリング)、良性疾患の手術治療、婦人科救急疾患を中心に診療を行っております。
患者さんの適切な治療を追及するべく、産婦人科専門医、婦人科腫瘍専門医、女性医学専門医、内視鏡学会技術認定医が相談して治療方針を決定しております。
手術については積極的に低侵襲手術(腹腔鏡手術・子宮鏡手術・ロボット支援下手術)を行っております。
状態が落ちついた患者さんについては、かかりつけ医を決定いただき病診連携としてご紹介させていただきます。
良性疾患について
基本的には他院から手術適応と考えられる患者さんをご紹介いただき、患者さんと相談し適切な治療法を決定します。手術適応でない、または手術を希望されない方で、経過観察やホルモン治療を長期に施行する場合には、かかりつけ医を決めて通院をお願いする形になります。悪性疾患を多数治療しているため、良性疾患の患者様は多くの場合は初診から3-4か月程度の手術待機期間となっています。
★手術★
開腹手術、内視鏡手術、腟式手術のいずれも施行しております。
内視鏡学会認定研修施設に指定されており、腹腔鏡・子宮鏡を代表とする低侵襲手術を積極的に行っています。
子宮疾患に対する子宮全摘、子宮筋腫のみの摘出術、卵巣疾患のいずれも腹腔鏡または子宮鏡で施行可能ですが、患者さんの状況によっては開腹手術が適切と判断する場合もございます。
腹腔鏡をご希望で受診されても、低侵襲手術が個々の患者さんにとって最善ではない場合がある事をご理解頂き、個別に相談しながら手術方法を決定します。
当院では子宮脱に対するメッシュを使用した腹腔鏡下仙骨腟固定術は行っておりません。
子宮脱の治療は腟式子宮全摘術と腟壁形成術、または腟閉鎖術を行っています。
★ロボット支援下手術★
当院では最新の手術支援ロボットであるda vinci Xiを導入しており、子宮疾患に対する子宮全摘が保険適応で施行可能です。手ぶれがなく安定した鉗子操作によって、細やかな手術を行う事により、術中・術後合併症は腹腔鏡手術よりも少ないという報告が多い点が最大のメリットになります。
腹腔鏡手術よりポート(鉗子を挿入する穴の事)が一つ増えるというデメリットがあります。
腹腔鏡とロボット手術とどちらが明らかに優れているということはなく、担当医と相談して術式を決めることになります。ロボット支援下子宮全摘が可能な施設は限られており、ロボット支援下手術をご希望の場合は是非当院へご相談ください。
悪性疾患について
子宮頸がん、子宮体がん、卵巣がん、腹膜がん、外陰がん、腟がん、子宮肉腫など婦人科臓器すべての悪性腫瘍を対象としています。
診療ガイドラインに沿いながら、疾患や進行期に応じて、手術、放射線治療、化学療法を総合的に駆使して治療を行っています。また必要に応じて、外科との合同手術も行っています。
患者さん、ご家族とともに十分に相談させて頂きながら、その時に一番良いと思われる治療方針を選択することに努めています。
婦人科腫瘍専門医が中心となり放射線科や病理科、状況によってはゲノム診療部とも提携し治療を進めていきます。
初期子宮体癌に対しても、上記のロボット支援手術を始めていますので是非ご相談ください。
子宮脱
ペッサリーなどによる保存療法が困難な方には、腟式子宮全摘術+腟壁形成術による治療を行っています。
救急医療
主に入院治療が必要な方の救急医療を担当しています。緊急手術中などのため速やかに対応できないこともありますので、ご自身での受診をご希望の際には、まず当院の救急部門である東京ERにお電話でご相談ください。