放射線科

診療内容・特色

放射線科は放射線診断部門と、治療外来を含む放射線治療部門があり、医師、放射線技師、看護師、医学物理士、トランスクライバー(読影入力作業者)、クラーク(受付)で構成されています。患者さんの安全・快適・満足を最優先にした医療提供を目指し、各職種一丸となってチーム医療を行い、サービス向上に努めています。また、細分化された各分野をつなぐ、「頭のてっぺんからつま先まで全身を診る」広い視野を持った総合的放射線診療科であるべく、各診療科との協力を大切にしています。

診断部門では単純X線写真、CT、MRI、核医学、IVR:画像誘導下治療、超音波などの画像を用いた病気の診断を行っています。IVRでは、カテーテルを用いた血管造影、血管内治療などの体への負担の少ない低侵襲治療やCTや超音波を用いた組織採取を施行しています。高性能CTを生かして、心臓冠動脈CT、小さな肺動脈血栓塞栓の検出、病変強調による小病変検出等にも対応しています。

治療部門では、頭頚部・肺・食道・乳腺・婦人科・前立腺・小児がんなど幅広い疾患に対応しています。強度変調放射線治療(IMRT)や肺がんや転移性脳腫瘍などに対する定位放射線治療(SBRT)、子宮がんに対する組織内照射併用画像誘導小線源治療(IGBT)などの高精度放射線治療も行っています。

救急医療においては、「東京ER多摩」として24時間365日、休日・全夜間の放射線検査にも対応するため、放射線技師63名が在籍し、技師当直3名体制を整備しています。

地域の医療機関からの依頼検査も対応し、高度・高額医療機器の共同利用と地域医療連携を推進しています。

主な医療設備

画像診断部門

1

CT装置 4台(ER救急専用CT1台)

320列2台、192列、80列のマルチヘリカルスキャンが可能な装置4台を有しています。いずれもデュアルエナジースキャンが可能となっています。これらにより、広範囲を連続して高速に撮影でき、検査時間の短縮化や患者さんの負担軽減、高機能検査の実施ができます。

2

MRI装置 3台

最新鋭の3.0Tテスラ1台と1.5Tテスラ2台の装置を有し、特に3.0Tテスラ装置では高磁場を利用した高分解能画像を得ることが可能となっています。

3

血管造影装置 4台

心臓カテーテル2台、脳血管撮影1台、多目的血管撮影1台があります。血管内にカテーテルを挿入しX線透視等を用いて低侵襲に検査・治療を行います。また当直帯での緊急治療にも対応しています。

4

ハイブリッドオペ室 1台

X線透視装置と手術台を組み合わせた手術室で、これまで血管造影室で行っていた血管内治療と外科的手術を同時に行うことができます。

当院では主に経カテーテル的大動脈弁置換術(TAVI)やステントグラフト内挿術(EVAR・TEVAR)などに使用しています。

5

乳房撮影装置 1台

火曜日と木曜日は乳腺外科の初診を受け付けております。初診の撮影はトモシンセシス撮影(3D断層撮影)を追加し、より高精細な画像を提供しています。

6

フラットパネル対応一般撮影装置 5台(ER救急専用撮影室1台を含む)

一般撮影では、頭部、胸部、腹部や全身の骨や関節などの撮影を行っています。フラットパネルを搭載した撮影装置により、最適な画像表示や画像の電子保管を行い、画像情報の有効活用ができるよう整備されています。

7

DR対応X線透視装置 2台

2台のX線透視装置があり、主に上部・下部消化管や腎膀胱、脊髄腔などの造影検査を行っています。

6

パントモ撮影装置 2台

歯科口腔外科からの依頼を主に、歯列撮影や下顎骨などの骨を撮影しています。

7

骨密度測定装置 1台

骨密度測定は、骨粗鬆症の診断や治療の評価のために行う検査です。

8

回診用X線撮影装置 10台

バーチャルグリッドを搭載したFPDも含めた回診用X線撮影装置が10台あります。
主に一般病棟、ER診察室、救命救急センター、手術室、集中治療室などで撮影を行っています。

核医学部門

9

SPECT用ガンマカメラ 2台

RI検査は、わずかな放射能を持つ物質で標識した薬を体内に注射して、身体の外から測定装置で調べる検査です。

放射線治療部門

10

リニアック装置 2台、位置決め用CT装置2台、位置決め用X線透視装置1台、密封小線源治療装置1台、治療計画装置

放射線科外来を受診され、放射線治療が必要とされた方の放射線治療を行います。放射線科医のもと綿密な治療計画を立て、直線加速器を使った外部照射を行っています。IMRT・SBRT・IGBT 対応