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先輩の声

臓器を深く見る専門性とは違う、 全体像を幅広く見る専門性の大切さ。

臓器を深く見る専門性とは違う、
全体像を幅広く見る専門性の大切さ。

梅田 開
出身大学:千葉大学
初期研修プログラム:多摩総合医療センター

多摩総診はあなたにとってどんな場所ですか?

「臓器にとらわれず、必要な医療を必要に応じて行う」という、基本的な医療のあり方を目指し、理念とする場所。実際に来てみたら指導医の先生方も尊敬できる方ばかりで、本当にここで良かったと思っています。

多摩総診を選んだ理由は?

私は学生の頃から、専門を決めると手一杯になってしまうタイプだと感じていました。専門分野を深く掘りすぎてバランスを欠き、全体像を把握しにくくなってしまうのです。各専門分野を学ぶより、まずは「医療の全体像を総合的に学びたい」と考えていました。
多摩総診は第一志望でした。それは初期研修から5年間を通じて総合的に学べると聞いたから。「初期研修の2年間ではとても学びきれない」と感じていた自分にとって、ぴったりの場所でした。

プログラムを受けて良かった点は?

現時点では「これが身に付いた」と言えるようなことはありませんが、できればプログラム修了後もここに残り、総合診療の考え方を後輩へ伝えていきたいです。臓器を深く見る専門性とは違う、全体像を幅広く見る専門性の大切さを、ますます実感しているからです。

これからの目標は?

将来の目標は、各分野の専門医やコメディカル、介護関係者からも煙たがられない「ほどよいお医者さん」になることです。ヤブ医者でもなく感じが悪い医者でもない、バランスの良い人格形成をしていきたいと思います。

後輩へメッセージを!

総合診療専門医の専門教育が始まったのは2018年。私たちの世代は時代の変わり目を体験しているわけなので、早々に自分の専門を決めなくても良いと思います。もちろん、専門を決めたうえで総合内科や総合診療を学ぶことも良いと思います。
様々なことを経験し一緒に悩みながら成長していきましょう。

内科診療能力の向上と、 家庭医療学の習得を、ここで。

内科診療能力の向上と、
家庭医療学の習得を、ここで。

織原 梓
出身大学:聖マリアンナ医科大学
初期研修プログラム:多摩総合医療センター

多摩総診はあなたにとってどんな場所ですか?

さまざまな診療科から人材が集まっているので、それぞれの専門性を認め合い、尊重し合う風土があります。さらに、どんな立場の人のどんな意見にも耳を傾け、改善につなげていこうという意識も高いです。多様性を受け入れて、変化し続ける場所だと思います。

多摩総診を選んだ理由は?

内科診療能力の向上と、家庭医療学の習得を目指したかったからです。私は子どもの頃にいくつかの途上国に暮らし、よく体調を崩しました。そんなとき、日本人は良い病院に行かれますが、現地の方々の医療環境はそうではなかった。その経験から、「大病院の専門医療も大事だけど、町の病院の役割はやはり大きい」と実感しました。
多摩総診を選んだのは、日本の家庭医療学の先駆けである北海道の上川医療センターが連携先の候補に入っていたからです。当初は数カ月の予定で北海道へ行きましたが、すぐに「出来るだけ長く居たい」と綿貫先生にお願いし、1年間に延長していただきました。一人ひとりの興味や関心を尊重していただける環境に、感謝しています。

プログラムを受けて良かった点は?

総合診療科は地域によって担う役割が変化しますが、多摩総診では都市部と地方、双方の連携先で経験を積むこともできます。私は現在、近隣のクリニックで外来と訪問診療を体験させていただいています。双方を経験することで、進路の選択肢が増えると思います。
逆に言えば、一人ひとりの希望に合わせてプログラムを調整していただけるので、エスカレーター式に決まったプログラムをこなしたい人には向いていないかもしれません。

これからの目標は?

最終的には、地域医療に従事したいです。しかし夫も医師なので、それぞれがやりたいこととの兼ね合いを考えつつ、方向性を探っています。

後輩へメッセージを!

ぜひ見学に来て、多摩総診の雰囲気を感じてください! 指導医の先生方にも質問や相談がしやすく、とても働きやすいです。子育てをしながら頑張っている先生もいるし、男性も育休を取得しています。多様性という意味では、本当にいろいろな人を受け入れている職場だと思います。

個人のキャリアプランに応じた環境を 提供してくれる場所。

個人のキャリアプランに応じた環境を
提供してくれる場所。

千本松梨奈
出身大学:ゼンメルワイス大学
初期研修プログラム:埼玉医科大学病院

多摩総診はあなたにとってどんな場所ですか?

I grew up in the US and graduated from medical school in Hungary, so my Japanese is poor. Tama welcomed me with open arms, as they value my skills over my weakness.
I see Tama as a “melting pot” because people come from varied backgrounds. However, everyone is united in that they are extremely motivated to improve themselves and are passionate about what they do. Also, the atmosphere is very nice. People are always willing to listen. I feel safe to voice my opinion.

[私はアメリカで育ってハンガリーの医科大学を卒業しました.そのため日本語が苦手です.でも多摩の人たちは、そんな私の欠点よりも長所をみて、私を暖かく迎え入れてくれました.多摩はいわゆる「るつぼ」です.様々な背景をもった人が集まって来ているのに、ばらばらではありません.自分たちの向上に意欲的で、自分たちがしていることに情熱を注いでいるという点で、一つにまとまっているのです.さらに雰囲気がとてもよいです.皆、人の発言に熱心に耳を傾けていて、私も安心して自分の意見を述べることができています.]

多摩総診を選んだ理由は?

I saw myself grow exponentially as a doctor at Tama. Not only does Tama provide opportunities, support, and education, it also tailors to the individual’s needs. Personally, I wanted to learn about ultrasound, and I asked for more experiences to work with foreign patients. I currently have a weekly ultrasound practice, and later I will have a weekly visit to an international clinic.

[私は多摩に来て飛躍的に成長したと感じています.機会、支援、教育を与えてくれるだけではなく、それが個々人のニーズに合わせてくれているのです.例えば、私が超音波検査を学びたいと話したところ、現在、超音波検査のトレーニングを週1回受けられるように調整してもらえています.また外国人患者さんの診療をより多く経験したいと相談したところ、今後は週1回インターナショナルクリニックに行かせてもらえることになりました.]

プログラムを受けて良かった点は?

As a junior resident, I was only concerned about biological aspect of the patient. Seeing patient as a whole means thinking about biological, psychological, and social aspects. This program made me realize that psychological and social aspects are just as important as the biological aspect of a patient’s overall well-being.

[ジュニアレジデントの時には患者さんの生物学的側面にしか目が届きませんでした.しかし、患者さんを全体的に診るということは、生物学的、精神的、社会的側面をきちんと考える、ということです.私はここの研修プログラムを通して、全体的な患者さんの健康にとっては精神的、社会的側面が生物学的側面と同じぐらい重要だということがわかりました.]

これからの目標は?

I’d like to serve foreign patients in Japan. I’d also like to participate in oversea volunteer opportunities.

[日本にいる外国人患者さんの助けになりたいと考えています.また、海外ボランティアの機会があれば参加したいとも考えています.]

後輩へメッセージを!

日本語が得意ではない私に毎日親切にご指導いただき、充実した日々を過ごしています。ぜひ見学にいらしてください。お会いできることを楽しみにしています。

[ ]内意訳:村田研吾

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