指導医インタビュー vol.2 <荏原病院循環器内科 冠木 敬之>
自己紹介をお願いいたします。
医師歴19年目。学生の頃から救急疾患や循環器疾患に興味があり、卒後に大学付属病院の内科医局に入局、医師3年目に循環器内科を選択し循環器内科医師となりました。後期研修で1年間の出向がありましたが、その後は大学病院に勤務をしていました。カテーテル治療や、救命救急を学びましたが、循環器疾患特有の全人的医療の必要性を感じ、心不全を中心に診療を行うようになりました。昨年、15年ぶりに大学付属病院を出て、現在荏原病院で勤務しています。
荏原病院はどんな病院ですか?
地域の2次医療機能を支える中心となっている病院です。外来での紹介患者や、救急車の受け入れ数も多く、実際に勤務してみて、地域の方や実地医家の先生から、とても頼られている病院であることがわかりました。461床をもつ規模の病院でありながら、他科の先生や、他の職種の方との連携が強く、スタッフのまとまりが強い病院です。昨年(2020年)からの新型コロナウイルス診療においても、重点拠点病院に指定されましたが、一つの目標に対して、各科、職種をこえて力を合わせて団結できたことは、荏原病院だからこそと感じています。
荏原病院での臨床研修の特徴や魅力について教えてください。
長年地域医療を支えてきた先生方と、近隣の大学病院から年単位で出向してくる若手~中堅の先生がバランスよく勤務しています。病院としての医療レベルはとても高く、その医療を地域に還元することが得意な病院です。研修する皆さんにとって、最先端の医療に触れるとともに、それをどのように患者さんに活かしていくかを身を持って学ぶことができる貴重な病院だと思います。医局内で、様々な科の先生が身近にいることで、先生方と研修医の皆さんもすぐに仲良くなれるため、小さな悩みから、高度な医学的な知識まで気軽に話ができるのも、荏原病院での研修の良いところです。
研修医への指導の際、心掛けていることを教えてください。
初期研修は、その後の医者人生に影響を与える最も大切な時期だと思います。身近にいる医師をみて、自分の将来の医師像を形作ることになります。自分の経験も踏まえながら、医師がどのような存在であるか、医師としてのどのような自覚を持たなければならないかなど、皆さんが今後どのような科でどのような役割を担う医師になっても通用するような、医師としてのしっかりとした基盤ができるような指導を心掛けています。
新型コロナウイルス感染症対応では、病院として重点的に取り組まれていますが、臨床研修医への影響やサポート体制はいかがでしょうか?
研修医の先生方にとっては各科の診療を見学、経験する機会が奪わることになり、少なからず影響がありました。しかし、各科の先生や医療スタッフがそれぞれの日常の医療を止めてまで、新型コロナウイルス感染症の治療にあたっている現場を身近でみれたのはいい経験であったのではないかと思います。新型コロナウイルス感染症の重点拠点病院に指定されている期間は、研修医の先生方の研修は近隣の大学病院や他の都立病院へお願いしておりました。スムーズに手配できたのも、日頃から他病院と連携を密にしている荏原病院の強みだと思います。
どのような人に荏原病院へ来てほしいですか?
患者さんに活かしてこその医療の知識と技術を習得する意欲が強く、成長に前向きな先生。荏原病院での研修は、そのような先生の大きな助けになると思います。
これから初期臨床研修病院を選ぶ医学生に向けて、メッセージをお願いいたします。
荏原病院での研修は、その後の先生方の大きな力になると思います。楽しく前向きに、一緒に成長していきましょう!
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