腎泌尿器外科でダビンチSPを用いた手術を実施しました
更新日:2024年10月
2024年10月24日、腎泌尿器外科において、ダビンチSPを用いた手術としては当院の1症例目となる、ロボット支援腹腔鏡下前立腺全摘除(腹膜外アプローチ)を実施しました。ダビンチXiでは前立腺を取り出す傷(4cm程度)の他に5つのポート(径1cm前後の器具を挿入するための筒)を必要としますが、ダビンチSPでは前立腺を取り出す傷+1ポートで手術を行うことができます。ダビンチXiと同様に、体腔内ではミリ単位の精緻な手術操作が可能でした。術後経過順調で、予定通り術後4日目に尿道カテーテルを抜去。尿失禁なく、術後5日目に退院されました。
執刀医からのメッセージ
ダビンチSPの「SP」とは「シングルポート」を意味します。ダビンチXiでは4つのポートからカメラと3本のロボット鉗子を入れて広い操作空間を使って手術を行います。ダビンチSPでは、1つのポートからカメラと3本の細いロボット鉗子を入れて、狭い操作空間でのロボット手術が可能となりました。傷の数が減ることに加え、剥離空間も小さくて済むため、傷の痛みも軽く体への負担はさらに低減されます。
ダビンチXi導入以前、当科では泌尿器がんに対するほとんど全ての手術を「ガスレス・シングルポート手術」で実施していました。泌尿器科で扱う臓器(前立腺・腎・膀胱・尿管・副腎)は全て腹膜の外に存在します。この手術は、臓器が辛うじて取り出せる1つの孔(シングルポート)から腹膜外で行う、泌尿器科特有の低侵襲(体に優しい)手術です。腹膜を傷つけないので術後の腸管癒着を回避でき、安全性も高い手術です。
ダビンチSP導入により、ロボット鉗子による精緻な操作で、腹膜外アプローチによるシングルポート手術が可能となりました。がん専門病院である駒込病院腎泌尿器外科では、安全性・根治性(がんの完全切除)を大前提に、可能な限り臓器・機能温存を目指す低侵襲手術を実施しています。ダビンチSPが、私たちが目指す質の高い泌尿器がん低侵襲手術を提供するための強力な相棒となることを確信いたしました。
ダビンチXi導入以前、当科では泌尿器がんに対するほとんど全ての手術を「ガスレス・シングルポート手術」で実施していました。泌尿器科で扱う臓器(前立腺・腎・膀胱・尿管・副腎)は全て腹膜の外に存在します。この手術は、臓器が辛うじて取り出せる1つの孔(シングルポート)から腹膜外で行う、泌尿器科特有の低侵襲(体に優しい)手術です。腹膜を傷つけないので術後の腸管癒着を回避でき、安全性も高い手術です。
ダビンチSP導入により、ロボット鉗子による精緻な操作で、腹膜外アプローチによるシングルポート手術が可能となりました。がん専門病院である駒込病院腎泌尿器外科では、安全性・根治性(がんの完全切除)を大前提に、可能な限り臓器・機能温存を目指す低侵襲手術を実施しています。ダビンチSPが、私たちが目指す質の高い泌尿器がん低侵襲手術を提供するための強力な相棒となることを確信いたしました。