放射線科(治療部) - 治療実績

2012年の高精度放射線治療機器(サイバーナイフ、ヴェロ、トモセラピー)の導入に伴って、IMRT(強度変調放射線治療)とSBRT(体幹部定位放射線治療)などの特殊治療の治療割合が年々増加傾向にあります。
成人悪性腫瘍の放射線治療が適応となるほとんどの病態を対象に治療を行っています。特定の疾患に偏ることなく、日本放射線腫瘍学会がまとめる国内の放射線治療の統計と類似した構成となっています。
甲状腺癌に対する放射性ヨード内用療法や血液疾患(白血病など)に対する全身照射が多い点も当科の特徴といえます。

(注)2020年以降新型コロナウイルス感染症流行に伴い、病院全体のがん診療の制限を避けられず、当科においても紹介患者数の減少がみられています。

新規患者数

新規患者数
(縦軸:[件]/ 横軸:暦年)

患者実人数(新患+再患)

放射線治療延べ患者数
(縦軸:[件]/ 横軸:暦年)

放射線治療延べ件数

放射線治療延べ件数
(縦軸:[件]/ 横軸:暦年)

(注)近年では放射線治療の寡分割照射化により少ない分割数での照射を行う手法が増えています。

高精度放射線治療 実患者数(新患+再患)

放射線治療延べ患者数
(縦軸:[件]/ 横軸:暦年)

疾患別症例数

2019

2020

2021

2022

2023年

血液がん

255

225

225

208

184

中枢神経腫瘍

26

15

28

19

28

頭頸部癌

126

80

81

86

66

甲状腺癌

96

92

19

31

54

呼吸器癌

452

454

337

298

253

乳癌

359

311

300

258

295

消化器

食道癌
胃癌
肝胆膵癌
大腸癌

365

112
21
73
159

316

109
18
92
97

275

139
15
61
60

229

76
7
54
92

223

67
10
49
97

泌尿器癌

311

290

285

239

293

婦人科癌

165

183

124

113

120

骨軟部腫瘍

54

80

89

63

50

皮膚癌

40

56

43

12

13

良性疾患

60

54

5

29

6

原発不明癌

26

33

26

29

21

その他

2

4

16

3

2

合計

2337

2193

1910

1617

1508


特殊治療・高精度治療

 

2019

2020

2021

2022

2023年

強度変調放射線治療(IMRT)
前立腺がん
頭頸部がん
その他


153
81
270

 
113
56
339

 
90
54
256

 
107
51
261


101
45
431

定位放射線治療(SBRT)
脳転移(SRS/SRT)
肺腫瘍
肝腫瘍
骨転移
リンパ節転移

 
204
64
7
144
13

 
218
49
3
154
15

 
170
48
6
143
27

 
97*
36
11
84
17


93*
35
6
90
17

血液疾患の骨髄移植前全身照射
 (TBI)
 うち、強度変調放射線治療
 (IMRT)

95

21

122

24

122

25

98

32

98

95

内用療法
甲状腺癌(I-131)
前立腺癌(Ra-223)


64
4


57
3

 
2
4

 
10
2


32
5

小線源療法
子宮頸癌(Ir-192高線量率)

 
22


22

 
14

 
19


26

注)*2021年より放射線治療装置「TrueBeam」および治療システム「HyperArc」が導入され、複数個の脳転移を同時に定位放射線照射可能となったため、見かけ上の件数が低下しています。