胃がんかなと思ったら

胃がんかなと思ったら

胃がんについて

胃がんは日本人に多いがんで、患者数の最も多いがんです。
診断や治療の進歩により、胃がんは治りやすいがんのひとつといわれるようになりましたが、進行した状況で発見された場合、治療が難しいことがあります。早期発見・早期治療がきわめて重要です。
胃がんは進行の程度にかかわらず、症状が全くない場合があります。逆に早い段階から胃痛、胸やけ、黒い便がみられることもありますが、これらは胃潰瘍などでもみられる症状です。そのため症状だけでは、胃がんかどうかわかりません。検診を含めて、検査を受けることが重要です。
しっかり検査を受けて、しっかり治療し、しっかり経過観察をしましょう。

胃がんの検査を受けましょう

1 内視鏡検査

内視鏡検査

内視鏡検査

内視鏡検査は、胃がんの診断に欠かせない検査です。内視鏡で胃を内側から観察し、必要があれば、胃の組織の一部を採取し(生検)、病理学的に診断します。
胃X線検査も胃がん診断のための検査ですが、X線だけで胃がんと確定診断することはありません。胃X線検査で胃がんが疑われた場合も、内視鏡検査による病理学的診断を行います。
内視鏡検査は苦しいというイメージがありますが、大塚病院では、負担の少ない内視鏡検査に努めています。内視鏡検査がはじめての方でも安心して受診してください。
検査に要する時間は概ね10~20分です。病理検査の結果は検査後、1週間程度で出ます。
早期の胃がんをより詳しく観察するために、内視鏡施行時に色素を散布する色素内視鏡や特殊光での観察も行っています。

上部消化管用スコープ / 経口内視鏡 / 経鼻内視鏡(拡大図)

上部消化管用スコープ / 経口内視鏡 / 経鼻内視鏡(拡大図)

経口内視鏡 / 経鼻内視鏡

2 超音波検査・CT検査

CT検査

CT検査

胃がんを発見した場合は、超音波検査やCT検査で、進行度を判断します。
リンパ節にどの程度転移しているか、肝臓など他の臓器への転移があるかなどを、超音波やCTで検査します。

大塚病院予約センター

胃がんになったら

当院で行っている胃がんの治療法

現在では、胃がんには様々な治療方法があります。当院では、高齢の方や合併症をお持ちの方でも多くの治療実績があります。

1 内視鏡治療

胃がん画像1

早期の胃がんで、リンパ節を含め転移の心配がないと診断された場合、内視鏡で治療することができます。
ある程度の広がりがある病変でも、内視鏡で治療可能です。内視鏡治療といってもある程度の時間(1~数時間)がかかりますが、開腹手術よりは負担が少ない治療方法です。

胃がん画像2

 大きさや位置によって手技の難しさが違いますので、転移の心配がないと診断されても、内視鏡で取ることができない場合もあります。

2 腹腔鏡手術

腹腔鏡手術/通常の手術

腹腔鏡手術 / 通常の手術

早期胃がんに対しては腹腔鏡による手術を行っています。開腹せずにお腹に数か所孔をあけ、そこから腹腔鏡という一種の内視鏡を挿入し、腹腔鏡を用いて胃の切除と周りのリンパ節を取る手術です。傷が小さくすみ、術後の痛みも軽く、回復が早いといったメリットがあります。
入院期間は、概ね10日間程度です。

3 開腹手術

進行胃がんの場合は、開腹手術を行います。
胃の切除と周りのリンパ節を取ります。病状によっては胃を全部切除したり,周りの臓器も一緒に切除をしたりする場合もあります。
入院期間は、概ね2週間程度です。

4 化学療法

  1. 補助化学療法
    ある程度進行した胃がんの場合、手術後の再発を予防するために抗がん剤の投与をします。
  2. 切除不能時や再発時の化学療法
    手術できないほどに進行した胃がんでは抗がん剤の投与を行っています。
    また手術後の再発に対しても抗がん剤の投与を行っています。

5 術後のケア

手術後5年間は定期的に診察し、経過観察を行います。食事指導も行っています。
化学療法時の体調の管理をはじめとして、体調について気になることがあれば、しっかり相談に応じていきます。

担当医師紹介

治療名手術内視鏡的治療化学療法放射線療法
(体外照射)
 開腹手術腹腔鏡下手術粘膜切除術
(EMR)
粘膜下層剥離術
(ESD)
  
実施状況実施可実施可実施可実施可実施可実施可
治療を実施している診療科名・この病気を専門とする医師数外科 3名外科 2名内科 3名内科 1名内科 4名
外科 3名
診療放射線科 2名

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