手術や外傷による出血、内科的病気に伴う出血や貧血、血液の成分を作れなくなる病気などで血液成分のバランスが崩れ生命に危険が及ぶことがあります。こうした時に必要な血液成分を治療のために補充する事を輸血療法といいます。輸血検査では、安全な輸血療法を行うための以下のような検査や血液などの管理を行っています。
1.血液型検査
血液型には多くの種類がありますが、ここではABO式血液型とRh式血液型を検査しています。この2種類は、輸血の際に必ず必要な血液型です。
血液に試薬を加えて検査します。
2.不規則抗体スクリーニング
ヒトは自分以外の血液成分を輸血されたりすると、血液成分を拒絶する物質(不規則抗体)を作ってしまうことがあります。
この抗体の有無を調べる検査です。
不規則抗体は、以前に輸血を受けたことがある人、妊娠・出産経験のある人が持っていることがあります。
3.交差適合試験
輸血に伴う副作用を防止するために行う検査です。クロスマッチともいいます。
輸血を受ける人(受血者)の血液と、ドナー(供血者)の血液を混合し反応の有無をみます。