総合診療科 小児科レジデントのコンピテンシー/アウトカム

概要診療内容診療実績スタッフ紹介小児科レジデントのコンピテンシー/アウトカム

小児科レジデントのコンピテンシー/アウトカム

1.人間力(プロフェッショナリズム)

[1]こどもと保護者の訴えを公平・公正に敬意を払って傾聴できる

[2]こどもにとっての最善を第一に考えながら行動できる
 こどものアドボケイトとして、こども中心の医療を実践する

[3]こどもが大人へと成長・自立する過程を支援することができる
 こどもが保護者の手を離れる社会的自立と、必要な医療を成人医療に引き継ぐ転医を支援する移行期医療が実践できる

[4]幅広い分野に関心を持ち続け、こどものために学ぶ姿勢を示せる
 様々な専門診療という意味だけでなく、こどもの成育環境に関わるあらゆる諸問題に関心をもつ

[5]自らをふりかえり、改善・向上する姿勢を示せる
 他者からの評価の意義を理解し、内省的に聞き入れることができる

[6]時間・健康・感情の自己管理ができる
 自己の状況を俯瞰的にみつめ、十分に休息をとり業務を計画的に行う。必要なときは援助を求めることができる

[7]自らの将来の医師像を構築することができる

2.チーム医療

[1]チームメンバー:Communicator として、良好な人間関係を築ける
 院内外のチームや多職種の役割と立場を理解し、敬意と謙虚な姿勢を示せる

[2]情報共有推進者:Information Handlerとして機能できる
 チーム内で必要な情報共有を遅滞なく行うことができる

[3]リーダー:Leaderとして機能できる
 自分自身とメンバーの感情と関係性を理解し、チームを同じ方向にまとめあげることができる

[4]こどもの医療・福祉を支える院外の機関・システムと協働できる
 専門医療機関、地域病院の小児科、開業医、療育センター、地方自治体、教育施設などの役割や立場を理解し、協働できる

3.教育

[1]常にチーム全員に教えることができる
 同僚、後輩、コメディカルが求める教育的ニーズを把握し、講義やプレゼンテーションを通して必要な情報を的確に伝えることができる

[2]教えることを通して他者から学ぶことができる
 同僚、後輩、コメディカルに対し、積極的に知識や技能の振り返りを行い、それを通して自己研鑽に励むことができる

4.基本的診療能力(プライマリーケア)

[1]こどもの成長と発達に応じた病歴聴取と身体診察を行い、記録できる

[2]こどものcommon diseaseの診断と治療を行うことができる

[3]安全な手技が実践できる
 日常的に使用される検査・手技の適応と禁忌事項を述べることができ、かつ実施することができる

[4]新生児に特有の生理や病態を理解し、新生児の基本診療を実践できる

[5]基礎疾患を持つこどもの医学的・社会的背景を考慮した診療ができる
 医学・心理・社会・経済・倫理など多角的にアプローチできる

[6]こどもや保護者の目線に立って説明や指導ができる

[7]適時・適確・明瞭にコンサルトをすることができる

5.救急医療

[1]救急医療の現場で遭遇する症状、病態、疾患に対応できる
 救急外来で日常的に遭遇する症状、病態、疾患の対応方法を述べることができ、管理できる

[2]的確な初期評価が行える
 初期評価から1次評価、2次評価へと系統立てた診療を行うことができる

[3]社会のsafety netとしての小児救急医療が実践できる
 時間帯や重症度に関わらず、すべての救急受診に真摯に対応し社会のsafety netとしての役割を自覚している。疾病の裏にある社会背景にも目を向けることができる

6.こころとからだ

[1]こどもに起こる諸問題の心理的背景に敏感であり、こころの専門家に相談できる
 様々な主訴に対し、まずは身体疾患を除外した上で、精神科、認定看護師、ソーシャルワーカー、心理士などからなる家族支援部門との連携が行える

[2]心理発達段階に応じたこども目線の診療が実践できる
 乳幼児から思春期までの心理発達過程を理解し、こどもの気持ちに寄り添った診療ができる

7.予防医学と健康増進

[1]こどもの成長発達を継続的に評価し、見通しを持った診療ができる
 健診だけでなく日常の診療においても、こどもの正常発達の理解に基づいた評価を行い、専門家や継続的なフォローにつなげることができる

[2]こどもの事故予防に貢献できる
 それぞれの年齢に応じた起こりやすい事故を知り、予防対策を指導をすることができる

[3]予防接種を推進できる
 接種スケジュールを理解し、個々の患者に対して組み立て、個別のワクチンについて説明することができる

[4]感染管理を実践できる
 標準予防策と感染経路別の感染対策を理解し、手指衛生、個人防護用具の使用を適切に行える

[5]栄養評価とその改善を多職種で実践できる
 乳幼児から思春期まで年齢別の栄養評価ができ、栄養科やNSTと協力して適切な指導を行うことができる

8.研究

[1]研究マインドを持ちながら日々の診療ができる
 EBMを適切に応用する。日常診療の疑問を研究課題に変換し探求できる

[2]臨床研究を実践できる
 研究倫理を理解し、多職種と協力して立案・実施・評価ができる