結核科 医長 宮川 知士
診療内容
結核は、症状に乏しく徐々に進行するため、早期発見が難しい病気の一つです。特に乳児では、肺門や縦隔のリンパ節が腫大し(初期変化群肺結核、肺門リンパ節結核)、さらにリンパ節にある結核菌が血液に入り全身に広がって(粟粒結核)重症結核となりやすく、髄膜炎では重大な後遺症を残します。
学童期以降では、成人と同様に肺結核、空洞性肺結核、胸膜炎が多くみられます。そのほか髄膜炎、脊椎カリエス、腸結核などの特殊な病態もみられます。
治療は抗結核薬による化学療法を主体とし、特殊な病態では外科的処置が必要となることがあります。
結核は早期発見が大切です。結核の人との接触があった場合には、結核を発病していないかを正確に診断する必要があります。当センターでは、子どもの結核を入院治療できる施設であり、東京都以外にも広域に患者さんたちを受け入れています。
こんな症状のお子さんが対象です
- 家族に結核の人がいる
- 肺結核の人との接触があった
- BCGを接種したら、接種部位がすぐに赤くなった
- 肺のレントゲンで異常があり、なかなか治らない
- 微熱や咳がつづく
- ツベルクリン反応が陽性といわれた
- BCG接種後に左のわきの下が腫れている
- BCG接種部位が過剰に反応している