腹膜がん
腹腔内で、内臓の一部表面や腹壁の内面を覆っている腹膜が、発生母地と考えられているがんです。卵巣漿液性腺がん(卵巣がんの頻度の高い組織型)と類似もしくは同一の組織型です。卵巣がんとの鑑別が難しいことがあります。検査・治療は卵巣がんに準じて行われます。
卵管がん
卵を運ぶために、子宮内腔と両側の卵巣近傍をつなぐ卵管にできるがんです。発生頻度が女性性器悪性腫瘍の1%前後の稀ながんです。大部分は漿液性腺がん(卵巣がんの頻度の高い組織型)です。検査・治療は卵巣がんに準じて行われます。
膣がん
膣にできるがんです。発生頻度が女性性器悪性腫瘍の1%前後の稀ながんです。子宮頸がんと同様に、大部分が扁平上皮がんという組織型で、ヒトパピローマウイルスとの関連性が指摘されています。がんの膣内での発生部位と進行の程度により、手術(広汎子宮全摘術、膣摘出術など)、放射線療法(ないし同時放射線化学療法)が選択されます。
外陰がん
外陰部にできるがんです。発生頻度が女性性器悪性腫瘍の3%前後の稀ながんです。子宮頸がんと同様に、大部分が扁平上皮がんという組織型で、ヒトパピローマウイルスとの関連性が指摘されています。がんの進行の程度により、手術(単純外陰切除術、広汎外陰切除術など)、化学療法、放射線療法が選択されます。