頭痛・腹痛は訴えの中で最も厄介な症状の一つです。その原因が千差万別で、診断が付かないことも多々ある訴えだからです。小児で頭痛は殆どないと思われていた時代があります。この考えは決して古いものではなく、今でも年配の先生方にはそのように考えてらっしゃる方も少なくはありません。そのイメージが一般社会にも浸透しています。だから、頭が痛いと訴える子供がいると、大人達は途方にくれてしまうこともよくある話です。
まず、小児では、早い症例で3歳頃には頭痛を訴えるようになります。
頭痛の症状は千差万別です。痛くなり方、痛み方、痛む部位、痛む時期。これらを詳細に検討し頭痛の原因や対処法を共に考えていく外来です。
薬を飲めば治る。本当でしょうか。クスリは痛みを緩和するだけで、痛みの原因を改善したわけではないことも有ります。
また、飲む薬が適切でないと、痛みが増悪することもあります。
ですから、薬を飲むにしても原因を適切に見極めてから内服する必要があるのです。更に、原因を明らかにして、それを改善する取り組みをせずに痛み止めを飲むことは決して勧められる事ではありません。
一度クスリを開始すると、何時薬をやめればよいのでしょうか。将来にわたり長期の服薬は、できれば避けたいところです。小児の頭痛の原因には生活習慣の改善で治ってしまうものも多く有ります。
当院頭痛外来では、症状の分析を基に適切な検査を実施し、生活指導や心理的対応を含めて病態生理に基づいた治療を実施する外来です。