院長あいさつ

院長写真

院長挨拶

 暦のうえでは既に春ですが、3月になって都心でも積雪が観測されました。新型コロナウイルス感染症患者は減少してきましたが、一般診療の業績はコロナ禍以前には戻ってきていません。
 
 当院では昨年、第三者機関による病院機能評価を受審し3月に入り認定証が交付され、病院としての質が高いことも証明されています。この病院機能を最大限に発揮できるよう努めてまいります。

 人口の高齢化が進む中、今や人口の半分が罹患すると言われるがんを含め当院でも非常に多くの高齢患者の治療を行っています。消化器内視鏡による治療や、腹腔鏡や手術支援ロボットダビンチを用いた大腸・結腸がん、前立腺がん、膀胱がん、子宮がんに対する低侵襲手術を行っています。がん治療では、手術治療のほか、化学療法、他の医療機関と連携しての放射線療法などを併用しています。高齢者の場合には、循環器や呼吸器、糖尿病などの全身疾患を持つことも多く、病院として総合的な治療を行っています。また、早期社会復帰に向けたリハビリの早期介入、退院後の食生活にも応用できる栄養食事指導なども行っています。
 
 少子化が重大な社会問題となっていますが、小児患者の十分な治療ができる施設が減少してきています。この数年、RSウイルス感染症やマイコプラズマ肺炎、季節性インフルエンザが猛威を振るいましたが、当院小児科は全力で対応してきました。食物アレルギーや、低身長など小児内分泌疾患にも対応しています。2024年10月には小児病床を拡充し、さらに保育士を雇用するなど入院治療の量も質も向上させてきました。
 
 4月からは循環器内科に新たな医師が赴任し、以前の4名体制となり、緊急循環器疾患への対応も強化します。そのほか、婦人科でも悪性腫瘍内視鏡手術のエキスパートが赴任いたします。泌尿器科には順天堂大学病院で2千例ものダビンチ手術の経験を持つ医師が赴任します。4月には意欲満々の若手医師たちも赴任してきます。病院における診療がさらに活性化することが期待されます。

 当院には、行政的医療や一般医療を行うほかに、災害拠点病院としての役割があります。地震や水害などいつ起こるかもしれない大規模災害に備えておく必要があります。2025年度は関係各所の協力を得ながら、災害対応を充実させてまいります。

 今後とも、地域のみなさまと協力して、よりよい安全な医療を実施するようにしてまいります。

2025年3月

院長略歴

学歴・職歴

  • 1980年 東京大学医学部医学科卒業
  • 1982年~1986年 ハーバード大学医学部付属マサチューセッツ総合病院、麻酔科レジデント、心臓麻酔フェロー、集中治療フェロー、ハーバード大学講師
  • 1990年~1991年 ハーバード大学医学部助教授、研究・臨床フェロー
  • 1996年 帝京大学医学部麻酔科学講座教授
  • 2000年 明芳会新葛飾病院副院長
  • 2004年 順天堂大学医学部麻酔科学・ペインクリニック講座教授、医学系大学院麻酔科学および疼痛制御学教授
  • 2008年~2010年 順天堂大学医学部付属順天堂医院院長補佐
  • 2010年~2016年 順天堂大学医学部附属順天堂医院副院長
  • 2017年~2018年 公益社団法人日本麻酔科学会理事長
  • 2020年 順天堂大学大学院医学研究科特任教授、順天堂大学名誉教授

専門・研究分野

  • 麻酔科学全般
  • 周術期の輸血療法(厚労省「輸血製剤の使用指針」作成委員)

資格

  • 麻酔科標榜医
  • 麻酔科専門医
  • 米国麻酔科専門医
  • 外国人修練指導医

最終更新:2025年3月11日