院長あいさつ

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「ずっとここで暮らす」を実現していく地域医療を目指す

災害医療

元日の能登半島地震という衝撃的な幕開けで始まった2024年ですが、まだ震災の大きな傷跡を残したままに新年度を迎えることになりました。改めて災害対策、災害医療の大切さを強く感じた次第です。能登半島地震被災地への看護師、薬剤師、救急救命士などの派遣も行ってきましたが、今後も地域における災害医療への備えを怠ることなく努力してまいります。

感染症対応

感染症との戦いも続いております。新型コロナウイルス感染症患者数は減少してきましたが、発熱患者も多く、入院を要する患者さんもおり、当院は新型コロナウイルス治療のしんがりを務めるべく診療を続けております。小児におけるRSウイルス感染症の爆発的な流行や、インフルエンザにも対応してまいりました。フィルムアレイ(マルチプレックスPCR法)という最新検査機器の導入により、肺炎の起炎菌診断の精度も上がり、適切な早期治療が可能となっております。

ロボット支援下手術など低侵襲医療と専門治療

4月からスタートした「医師の働き方改革」に対応しながら、安心して受けられる質の高い医療やケアを継続してまいります。昨年度に開始した消化器外科、泌尿器科、婦人科におけるダビンチXiサージカルシステムを用いたロボット支援下手術も軌道に乗りました。全身麻酔による手術件数も増加してきました。低侵襲手術を推進し、高齢者や、多くの併存疾患を持つ患者さんにも対応しております。肝臓がんや膵臓がん、肺がんなど増加しつつあるがんへの対応も進めてきています。消化器内科では狭帯域光観察(NBI)、および通常の内視鏡の約100倍もの高解像拡大画像を得ることができる拡大内視鏡による診断精度の高い検査を実施し、消化器がんに対して内視鏡的粘膜切除術、内視鏡的粘膜下層剥離術を行っているほか、潰瘍性大腸炎とクローン病など炎症性腸疾患の治療も行っております。分子標的薬投与を含めた化学療法を実施しております。間質性肺炎、誤嚥性肺炎、気胸や膿胸などの呼吸器疾患にも外科と内科が協力して幅広く対応しております。冠動脈疾患に対するインターベンションのための血管造影装置も6月に更新予定です。小児科では小児アレルギー外来を開設し、食物傾向負荷試験の治療や、低身長を含む内分泌外来も開設しており、医療的ケア児のレスパイト入院にも力を入れております。日帰り手術を含む小児外科手術も行っております。整形外科では膝・股関節置換術、脊椎手術、骨折手術などを実施しています。のみ込み外来や栄養指導など高齢者の栄養状態を改善することで、未病とするよう努力しております。手術患者や重症患者への早期リハビリ導入で、より良い状況での社会復帰を目指しております。

地域に根差した頼りがいのある病院として

医療を取り巻く状況は厳しいものがありますが、[「ずっとここで暮らす」を実現していく地域医療を目指します]をキャッチフレーズに、地方独立法人化して3年目の年を充実したものとする覚悟で臨んでおります。

2024年4月

院長略歴

学歴・職歴

  • 1980年 東京大学医学部医学科卒業
  • 1982年~1986年 ハーバード大学医学部付属マサチューセッツ総合病院、麻酔科レジデント、心臓麻酔フェロー、集中治療フェロー、ハーバード大学講師
  • 1990年~1991年 ハーバード大学医学部助教授、研究・臨床フェロー
  • 1996年 帝京大学医学部麻酔科学講座教授
  • 2000年 明芳会新葛飾病院副院長
  • 2004年 順天堂大学医学部麻酔科学・ペインクリニック講座教授、医学系大学院麻酔科学および疼痛制御学教授
  • 2008年~2010年 順天堂大学医学部付属順天堂医院院長補佐
  • 2010年~2016年 順天堂大学医学部附属順天堂医院副院長
  • 2017年~2018年 公益社団法人日本麻酔科学会理事長
  • 2020年 順天堂大学大学院医学研究科特任教授、順天堂大学名誉教授

専門・研究分野

  • 麻酔科学全般
  • 周術期の輸血療法(厚労省「輸血製剤の使用指針」作成委員)

資格

  • 麻酔科標榜医
  • 麻酔科専門医
  • 米国麻酔科専門医
  • 外国人修練指導医

最終更新:2024年4月26日