腫瘍内科 - 下山 達

腫瘍内科 下山 達

氏名 / 診療科名 / 役職

下山 達(しもやま たつ) / 腫瘍内科 / 部長

資格

日本がん治療学会 代議員
がん薬物療法専門医
日本がん治療認定医機構認定医
日本臨床腫瘍学会 がん薬物療法指導医
日本内科学会認定内科医

履歴

1996年3月
岡山大学医学部卒業
1996年4月
第二内科
1996年6月~1998年4月
都立駒込病院 内科レジデント
1998年6月~2006年3月
国立がん研究センター中央病院 シニアレジデント/リサーチレジデント
2006年4月~2010年7月
東京都立駒込病院化学療法科 医員
2010年7月~
腫瘍内科 医長
データセンター長併任
2014年4月~
通院治療センター長併任
2022年10月~
腫瘍内科 部長

診療科研修特徴

当科では固形腫瘍(消化器、肝胆膵、原発不明、希少がん)から血液腫瘍(悪性リンパ腫)まで幅広く、かつ高い診療レベルで研修を行うことができます。固形癌においては、シニアレジデント3年目から本格的な外来化療に携われ、安全面と診療レベルを担保するための指導体制を強化すると同時に、通院治療センター内に専用診療ブースを設置するなど、ハード面においても研修体制を整えています。また、悪性リンパ腫ではCAR-T細胞療法で全国トップレベルの治療件数を実施しており、初発から再発まで最先端で高いベルのリンパ腫診療を習得できます。
それぞれの臓器には固有のバックグラウンドがあります。例えば、免疫細胞(リンパ球)の腫瘍である悪性リンパ腫は、免疫を学ぶのに一番適した腫瘍です。原発不明がんでは、診療的特徴や病理分子マーカーを駆使して、原発臓器を推定して治療を選択する診断能力が求められます。こうした臓器ごとの多様なバックグランドを研修初期のころから経験が出来る当科は、腫瘍を学ぶのに最適な科です。

ジュニアレジデントへのメッセージ

当院は、初期研修で腫瘍内科を研修することができます。腫瘍が体や精神に及ぼす様々な症状を学びながら、またがんの薬物療法や免疫治療はどのようなものであるのかを、実際の診療を通して経験することができます。当科はシニアの先生が多く在籍しており、研修時はシニア医師とペアを組み、上級医と一緒に指導を行っています。

シニアレジデントへのメッセージ

当科は、固形腫瘍や悪性リンパ腫を臓器横断的に高いレベルで研修できるユニークな科であると同時に、標準治療だけではなくPhaseI試験(例:固形CAR-T)から最終的には緩和医療まで、幅広い視野と経験を手に入れることができる科です。遺伝子診療科併任医師や緩和ケア科併任医師がいるなど、それぞれのスタッフが高い専門性をもって連携して診療に当たっています。内科研修も研修医の希望を積極的に取り入れ、外部連携病院(例:麻生飯塚病院)や、都立病院連携(例:多摩総合医療センター)など様々な施設で研修を行っています。専攻医プログラム修了後にはフェロー制度を使い社会人大学院で学位を取得する医師もいます。将来の進路は、当科や国立がんセンターなどに就職している先輩が多く、また他の都立病院に就職出来るようサポートします。
医師の働き方も変わっていきます。限られた時間の中で研修レベルを高く保ちながら学会などの学術活動の時間も確保していかなければなりません。当科は若いスタッフが多く、頼れる先輩達がサポートしていきます。
がんは未だ難治性の疾患です。ならば、同じ治療を続けていくのではなく、常により優れた医療を提供するために、私たちは変わり続けないといけません。その上、働き方改革の叫ばれる昨今の中で、個人の生活を大事にしながらこの変化を生み出さないといけません。最終的には、この「変える力」を育てることが腫瘍内科の研修目標です。そして常に変わり続けることができる柔軟性を組織にもたらすことが科長の仕事であります。