耳鼻いんこう科

お子さんのみみ・はな・のどを広く深くカバーします
耳鼻いんこう科 医長 馬場 信太郎

診療内容

いびき、睡眠時無呼吸症、中耳疾患、難聴、鼻副鼻腔疾患、顔面神経麻痺、めまいなどに
対応

 子どもの「みみはなのど」、それから顔と体をつなぐ「くび」の病気を受け持ちます。

 おおきな「いびき」を伴う「睡眠時無呼吸症」は子どもの「のど」の病気の代表です。 「アデノイド、扁桃肥大」が原因となっていることが多く、積極的に手術治療を行っております。小児のアデノイド、扁桃の手術件数は平成29年度は256件でした。最新手術器械(デブリッダー)を全例に使用し、精度の高い手術を行っております。

 乳幼児「滲出性中耳炎」に対して、鼓膜換気チューブ留置を行っています。お子さんの状態によっては外来手術や日帰り全身麻酔での処置も可能です。
 新生児聴覚スクリーニングで難聴が疑われたお子さん、幼児、小児で難聴のある(または疑われた)お子さんに対して、難聴の精密検査を行っております。 難聴と診断された場合、お子さんの状態に応じて手術治療や補聴器のフィッティング、療育先のご紹介などを東京大学耳鼻咽喉科難聴外来スタッフとタイアップして行っております。 また、感染症科や臨床遺伝科、遺伝子研究科のご協力の下、先天性サイトメガロウイルス感染症、先天性風疹や遺伝子難聴など、難聴の原因検索も行っております。

 「真珠腫性中耳炎(先天性、後天性)」、「慢性中耳炎」に対する鼓室形成術も積極的に行っています。手術法や術後耳内へのつめ物を工夫することにより術後2、3日で退院できるようにしております。

 お顔の動きが悪くなる「顔面神経麻痺」の筋電図検査による予後評価、治療、リハビリテーションの指導を行っております。 先天性の麻痺や発症から長期間たった麻痺についても評価いたします。

 「慢性副鼻腔炎」いわゆるちくのう症に対して、最新のハイビジョン内視鏡、手術器機を使用しての内視鏡手術を行っております。 基本的に術後にガーゼを挿入せずに行っているため、短期入院が可能であり、術後の痛みはかなり軽減されています。

 「アレルギー性鼻炎」に対して、外来での炭酸ガスレーザーを用いた、レーザー手術を行っています。小学校高学年以上のお子さんが対象となります。

 「先天性耳瘻孔」が耳の周りにできることがあり、腫れを繰り返す場合は、当科で手術を行います。日帰り全身麻酔か入院でも原則、術後翌日に退院可能です。

こんな症状のお子さんが対象です

  • 聞こえが悪い
  • 昼間眠たそう
  • 注意力散漫
  • いびき
  • 睡眠時無呼吸
  • に水が溜まっている
  • 耳だれが止まらない
  • 鼓膜に穴があいている
  • お顔の動きが悪い
  • あごの下耳の下首の真ん中などが腫れている
  • しこりがある
  • 鼻詰まり
  • 鼻水、鼻茸があるといわれた
  • 声が枯れている
  • ゼエゼエする、など

主に取り扱っている疾患

  • 扁桃肥大・アデノイド肥大
  • 滲出性中耳炎
  • 慢性中耳炎
  • 真珠腫性中耳炎
  • 難聴
  • 顔面神経麻痺
  • 耳瘻孔
  • 正中頸嚢胞側頸嚢胞などの嚢胞性疾患
  • 頸部腫瘍性疾患
  • アレルギー性鼻炎
  • 慢性副鼻腔炎
  • 声帯ポリープ・声帯麻痺など

上記の症状・病気に対して診断・治療を行っております。

必要に応じて外科、形成外科、呼吸器科、リハビリテーション科など関連各科と連携してチーム医療を行っております。
その他、当科に関連があると思われる症状・疾患の方はご相談下さい。