形成外科 部長 玉田 一敬
概要
形成外科では口唇口蓋裂をはじめとし、小耳症などの耳介の形態異常、先天性眼瞼下垂、頭蓋骨縫合早期癒合症など、頭蓋と顔面の先天形態異常の治療に力を入れています。「見た目」と「機能」とは決して相反する概念ではありません。特に顔面という臓器にとっては「見た目」は「機能」の一部ともいえます。形成外科で受けた手術によって、子どもたちがより楽しく毎日を過ごしていけるようになることを願って、私たちは日々優れた手術成績を追及しています。
頭蓋顔面の先天形態異常以外にも、顔面骨の骨折、全身の体表の皮膚病変、手足の形態異常、外傷後のひきつれ(瘢痕拘縮)や褥瘡などの難治性皮膚潰瘍といった幅広い疾患を取り扱い、主に手術によって治療を行っています。診療の対象となる疾患は一見とりとめのないようですが、「先天異常や外傷・腫瘍切除などによって失われた組織を形態的・機能的に再建し、社会心理的にも医学的にも満足できる生活が送れるように援助する」という、一貫した診療理念のもと治療を行っています。