輸血科 診療実績

輸血科 診療実績

血液製剤の使用状況

血液製剤の総使用量は23,563単位で、前年度に比べ1,042単位(前年比95.8%)減少した。 赤血球(RBC)は-1,160単位(86.7%)、新鮮凍結血漿(FFP)は-745単位(81.9%)、血小板(PC)は+970単位(108.6%)、院内クリオプレシピテート(クリオ)は-112本(76.6%)。PCは微増し、30年度と同等だったが、それ以外の製剤は減少した。クリオ1本=FFP4単位として換算すると、FFPの使用量は1,193単位減少した。 (図1) 

【図1】血液製剤使用単位数

血液製剤使用単位数グラフ

アルブミン/RBC比は昨年に比して減少した(0.51→0.53)。FFP/RBC比は、0.65→0.53と大きく減少した。4年ぶりに輸血菅理料Iの適正使用加算の取得条件を満たすことができた。

【図2】FFP/RBC比、アルブミン/RBC比

FFP/RBC比、アルブミン/RBC比

血液製剤 月別使用量

 月別の血液製剤使用量を示す(図3)。2020年度を棒グラフ、2019年度を折れ線で表している。4月、5月、12月は、対前年度比63.6%~71.9%と、血液製剤の使用量が大幅に減少していた。血液製剤使用量が減少している状況を鑑みて、昨年度は一時的に院内在庫単位数を減らす(2020年度第1回輸血療法委員会にて承認)など、期限切れによる廃棄血減少に努めた。2021年2月、3月はFFPでの血漿交換症例が増えているため、FFPの使用量が増加している。

【図3】月別血液製剤使用量

月別血液製剤使用量グラフ

自己血の採血状況

 自己血採血は、症例数・採血単位数ともに減少した。使用割合の多い科は順に、整形外科(53%)、産科(40%)、リウマチ膠原病科(5%)、以下脳外科、婦人科でも数例使用されている。

【図4・5】自己血症例数・依頼科別自己血使用単位数

自己血の採血状況  自己血採血は、症例数・採血単位数ともに減少した。使用割合の多い科は順に、整形外科(53%)、産科(40%)、リウマチ膠原病科(5%)、以下脳外科、婦人科でも数例使用されている。  【図4・5】自己血症例数依頼科別自己血使用単位数グラフ

廃棄血

 廃棄血は、146単位(内自己血103単位)で対前年比69.5%に減少した。

 令和2年度は、赤血球液(RBC);31単位、新鮮凍結血漿(FFP);10単位、クリオプレシピテート;1本(FFP4単位分)が廃棄となった。血小板の廃棄はなかった。

アルブミンの使用状況

 総使用量は17,733.5gで前年度より2,166.5g減少した。(対前年比89.1%)

製剤分割(RBC, PC, FFP)

 総分割回数は76回(対前年比91.6%)と減少した。分割後、1本も使用せずに廃棄となった所例が1件あった(赤血球液:47回、26例、血小板濃厚液:5回、2例、新鮮凍結血漿:24回、10例)。

2022年4月30日 最終更新