腎泌尿器外科 - 精巣がん

精巣がんの診断

精巣は身体の外から触れることができるので、触診で診断がつくことが多く、さらに血液検査でHCG、AFPといった腫瘍マーカーが上昇していれば、ほぼ診断が確定します。腫瘍マーカーが上昇していない場合などはMRIを行うこともあります。

高位精巣摘除術

精巣がんの診断治療に必須の手術です。鼠径部を切開して、精巣に至る血管を含めて摘出します。その後の追加治療が少なくともすぐに必要ない方であれば、入院期間の目安は4-5日程度です。

化学療法(EP療法など)

精巣がんは、がんの中でも最も抗がん剤への感受性が高く、化学療法が非常に有効です。原則として、治療後の再発のリスクが低いと考えられる方にはEP療法を、リスクが比較的高いと考えられる方にはVIP療法をお勧めしております。リスクが高い進行がんの場合は、腫瘍内科と連携して抗がん剤治療を行います。

後腹膜リンパ節郭清術

精巣がんの後腹膜リンパ節転移に対して、治療の仕上げとして後腹膜リンパ節郭清が必要になることがあります。予想される病変の範囲や癒着の程度によっては、ロボサージャン・ガスレス・シングルポート手術や腹腔鏡手術による低侵襲治療や、神経温存手術による射精機能の温存が可能です。