「ヒト免疫系の機能ゲノム学による統合的理解とこれを用いた免疫疾患の発症予防のためのインターベンション戦略の構築」研究に参加された方へ
研究課題「ヒト免疫系の機能ゲノム学による統合的理解とこれを用いた免疫疾患の発症予防のためのインターベンション戦略の構築」において、以下2点の変更を行うことになりました。
- 遺伝子解析において全ゲノムシークエンスを行うことになりました。全ゲノムシークエンスは、既にご同意いただいている遺伝子検査(全エキソーム検査)をより全遺伝子に渡り調べることのできる方法で、より精度の高い解析を行うことが出来るようになります。
- 解析に使用するデータはデータベースに保管され公開されますが、公開されたデータは海外でも利用される可能性があります。世界中の多くの研究施設がデータを共有することで、新しい治療法開発が促進されるという考え方から、近年ではデータ公開を国内に限定しないことが推奨されています。
- 共同研究機関として、東京大学大学院医学研究科・免疫疾患機能ゲノム学講座および筑波大学プレシジョン・メディスン開発研究センター が新たに参加することになり、研究体制は下記の通りとなります(【研究機関名及び研究責任者氏名】、【共同研究機関】の項を御参照下さい)。
これまでこの研究にご協力いただいた方で、もし質問その他ご意見などおありの方がいらっしゃいましたら当科までご連絡ください。
研究課題
ヒト免疫系の機能ゲノム学による統合的理解とこれを用いた免疫疾患の発症予防のためのインターベンション戦略の構築
研究課題
ヒト免疫細胞における遺伝子多型と遺伝子発現の関連解析
研究機関名及び研究責任者氏名
この研究が行われる研究機関と研究責任者は次に示す通りです。
- 研究機関
- 東京都立駒込病院 膠原病科
- 研究責任者
- 瀬戸口 京吾
担当業務:検体収集・検体処理・実験・データ解析
共同研究機関
東京大学医学部附属病院アレルギー・リウマチ内科
業務担当:検体収集・検体処理・実験・データ解析
中外製薬株式会社
担当業務:検体収集・検体処理・実験・データ解析
未来創薬研究所(中外製薬子会社)
担当業務:検体収集・検体処理・実験・データ解析
東京大学大学院医学研究科・免疫疾患機能ゲノム学講座
担当業務:検体収集・検体処理・実験・データ解析
理化学研究所・統合生命医科学研究センターおよび医科学イノベーションハブ推進プログラム
担当業務:データ解析
聖路加国際病院アレルギー膠原病科、東京慈恵医科大学 リウマチ・膠原病内科、国立国際医療研究センター病院
担当業務:検体収集
筑波大学プレシジョン・メディスン開発研究センター
担当業務:検体処理・実験
研究期間
研究期間は倫理審査委員会承認後から5年間を予定。
対象となる方
2017年10月10日 ~ 2018年9月6日の間 に当院にて上記研究に参加された、強皮症(systemic sclerosis, SSc)の患者さん。
研究目的
この研究は、「自己免疫疾患へのかかりやすさ」と「持っている遺伝子の違い」がどのように関係するかを知るために行われます。
研究方法
対照となる疾患の患者さんにからは血液を通常の方法で約15ml採血します。採血は原則として診療上必要な採血時に上乗せさせていただきます。但しリンパ球が少ないことが予想される場合には最大30ml採血させていただくことがあります。健常人ボランティアの方からは30ml採血させていただきます。これにともなう身体への危険性は通常行われる採血と同じ程度で、それほど高くないといえます。これらの組織に含まれるDNAやRNAなどを取り出します。これらを用いて、遺伝子発現解析、遺伝子配列情報の解析、遺伝子修飾の解析を行います。対象となる遺伝子は、主に自己免疫疾患と関係する可能性のある遺伝子です。
研究を進める中で再採血が必要となる場合があり、その場合にはご連絡して再度協力の意思を確認させていただくことがあります。再採血にご同意が得られた場合には、最低6週間の間隔を空けて追加の採血を行うことがあります。
血液の細胞、血清などは東京大学医学部アレルギー・リウマチ内科および東京大学大学院医学研究科・免疫疾患機能ゲノム学講座で培養など機能解析を行われたり、タカラバイオ、ヒューマン・メタボローム・テクノロジーズ、マクロジェンジャパン、筑波大学プレシジョン・メディスン開発研究センターまたは理化学研究所に送られ、そこで遺伝子発現、遺伝子多型または蛋白や代謝物の量のデータを取得されます。