造血幹細胞移植は、点滴という形であらかじめ患者さんの血管に留置しておいた中心静脈カテーテルから輸注します。
一見すると、輸血と変わりません。
輸注された造血幹細胞は血流に乗って患者さんの骨髄にたどり着き、そこで働き始めます。
赤血球の血液型が患者さんとドナーさんとで異なる場合には、赤血球あるいは血漿(血液の中の液体の部分)を除いた造血幹細胞のみを輸注します。
移植して、数日から1週間で白血球数がほぼ0になります。
血小板も作られないため、定期的に血小板輸血をして、2万/μl以上に保つ様にします。
赤血球も定期的に輸血します。
移植から2~3週後に白血球数が少しずつ増加し始め、3~4週で白血球数が1000/μlを越えると、細菌感染の危険は減ります。
移植後の検査
特に生着までの期間は、頻繁に血液の検査を行います。
また、造血能の状況を調べるため、適宜骨髄検査を行います。
さらに、移植後の様々な合併症に対応するために、レントゲン撮影、腹部および心臓の超音波検査、CTやMRI検査、そのほか皮膚生検・ 肝生検・気管支鏡・胃内視鏡・大腸内視鏡などを行うことがあります。