子どものこころの医療 ~「こころ」と「からだ」を総合した医療の提供~
幼児期から思春期までのあらゆる子供の心の問題に対して、専門外来・デイケア・7つの入院病棟等を用いて、先進的で専門的な対応をしています。また、からだの疾患で入院中の子供たちの心の問題に対しても、専門チームによるリエゾン*回診を行っています。
さらに「子供の心診療支援拠点病院」として、子供の心を取り巻く様々な問題に関する研修や情報も提供しています。
*リエゾン医療:からだの疾患を持つ子供とその家族の心の問題に対し、精神科医師と診療科医師が協力して積極的に対応する医療。
思春期デイケア (注)育成科のページへ移動します
思春期年齢(中学生~22歳未満)の方の精神科リハビリテーション活動の場所として、様々なプログラムを提供しています。参加することで「生活のリズム作り」「引きこもりの予防」「人との交流の練習」「学校や仕事への参加の準備」などを目指しています。
幼児・学童デイケア (注)育成科のページへ移動します
こだわりが強い、集中して物事に取り組めない、友人関係がうまく作れない、社会的場面において適切に行動することができないなど、発達の偏りがあり支援が難しいお子さんを対象とした療育を行っています。
診療科のページ
多動性障害などの発達障害、強迫性障害といった不安障害、総合失調症や気分障害など様々な精神障害に対して幼少期から思春期までの広範囲でのケースに対応いたします。多くの患者さんに対して安心した医療をご提供できるよう、当科では入院治療にも力を入れ、202床の精神病棟を完備しております
心理分野では、心理士とともに心理相談、心理面接や集団精神療法等を行う他、各病棟から対象患者を募り、毎年、コミュニケーションスキルアップを主目的としたSST(ソーシャルスキルトレーニング)を行います。福祉分野では、ソーシャルワーカーと連携し、子どもの病気やけがに伴い発生する生活上の問題や不安に対しての相談に対応します。
保育士と連携し、精神科外来に通院中の方対象の幼児・学童デイケアや思春期デイケア、精神科病棟に入院中の方対象の保育や精神科リハビリテーション、からだ病棟に入院中の方対象の遊び支援や生活支援を行い、子どもの成長発達を促します。
リハビリテーション科ではからだリハビリテーションとともにこころのリハビリテーションにも取り組んでいます。こころのリハビリテーションは作業療法のみだけでなく、さまざまな他職種と連携し幼児・学童デイケア、こころ入院リハを行っております。対象児の身体、認知の問題のみならず生活や活動への適応にも対応いたします。
からだの病気を持つ子どもとその家族への心理社会的な支援、および、発症や経過に心理・社会的因子が大きく影響しているからだの症状に対する診療を、多職種と連携して行っています。
東京都 子供の心診療支援拠点病院について
子供の心診療支援拠点病院事業とは、虐待、発達障害、ひきこもりなどの様々な子供の心の問題に対応するため、地域の関係機関における連携体制を構築し、児童精神保健・福祉の向上に資することを目的に、拠点病院を整備して実施する事業です。
東京都においては、当院が拠点病院に指定されており、以下の3つの柱で事業を展開しています。
- 都内の医療機関への医学的支援や福祉保健係機関への相談対応、意見交換等を行う「子供の心の診療連携事業」
- 福祉保健関係機関職員への知識向上を図る「子供の心の診療関係者研修事業」
- 都民及び福祉保健関係機関等に対してシンポジウムの開催や資料提供等を行う「普及啓発・情報提供事業」