当院は、小児であれば、あらゆる重症度の急な病気やケガに24時間365日対応する「東京ER・多摩(小児)」を展開しています。緊急性に応じた判断と治療に主眼を置くことで24時間365日絶え間なく救急医療を提供しています。
また、当院は「東京都こども救命センター」の指定を受け、救命・集中治療部門を中心に重篤な子どもに適切に救命救急医療を提供します。また小児ドクターカー・ヘリによる搬送受入も行っています。20床あるPICU(小児集中治療室)では、都内に4つある「東京都こども救命センター」のひとつとして高度な救命・集中治療が行われます。
東京ER・多摩(小児)~ 救急診療・ERについて~
詳細は、救急診療(ER)について(https://www.tmhp.jp/shouni/outpatient/er-01.html)を参照してください。
なお、救急診療と通常の診療は性質が異なります。夜間や休日にも普段と同様な小児科診療を実施しているわけではありません。あくまでも緊急性に主眼を置いた診療であることを御理解ください。
東京都こども救命センターについて
東京都において、他の医療機関では救命治療の継続が困難な小児重篤患者の受入要請があった場合に、患者を必ず受け入れ、迅速かつ適切な救命治療を行う施設です。
都内4ブロック(区東、区西南、区北、多摩)に各1施設が指定されており、当院は多摩ブロックを担当しています。
「こども救命センター」は、地域における医療機関をサポートするため、小児救急医療や地域を支える医師、看護師等の医療従事者に対する研修を実施することとされており、小児総合医療センターでも、定期的に「こども救命講演会」を開催しています。
ECMO搬送
当院では、従来の呼吸・循環補助法で生命が維持できない際、積極的に体外式膜型人工肺(ECMO :extracorporeal ,membrane oxygenation)を導入しています。その数は、子どもだけで年間15 - 20件に及び、ECMOの国際的登録機関ELSO(The Extracorporeal Life Support Organization)2018年の年報による施設毎症例数(おおよその中央値 北米10、欧州 7、アジア 4件)と比較しても、実に多くの診療にあたっていることが分かります。
また、2014年より開始されたECMOを用いた搬送プログラムは、現在では年間3件ペースにのぼります。こうした「ECMO搬送」には、専用ドクターカー、ECMO搬送架台の独自開発、電力消費を抑えた熱交換器の輸入といった器機開発のほか、医療職だけではない、病院中の多職種の総力を結集した「集中治療の結晶 - チームワーク」が重要です。
ECMO搬送を通じて築き上げたものは、技術や知識だけでなく、このチームに他なりません。この国の未来をつぐむ「子どもたちの生命(いのち)」を、当院はチーム一丸となって救うことを矜恃として胸に刻み診療にあたっています。
診療科のページ
集中治療科
内科系、外科系を問わず、呼吸、循環、中枢神経、代謝その他重篤な急性期脳不全患者を収容し、強力かつ集中的に治療看護を行います。
総合診療科、集中治療科、各科専門診療科と協働し、24時間対応の救急外来(ER)を運営しています。地域のクリニックや病院からの紹介を受け、重篤な疾患が疑われる場合には緊急搬送チームで施設間搬送を実施します。また、多摩総合医療センターのドクターカー事業にも参画し、現場への医師派遣も積極的に行っています。こどもを最優先に考えた最善の救急医療を提供します。
救命救急科と連携し、24時間対応の救急外来(ER)を行います。肺炎や気管支喘息、川崎病にいたるまで、様々な疾患に対応し、各専門診療科と協働しながら最善の医療に努めます。