救急外来の現状(2024年12月20日)
マイコプラズマの流行のピークは越えた印象はあるもののインフルエンザの流行が急激に拡大しているため、救急外来の受診数は増加傾向にあります。マイコプラズマやインフルエンザウイルスの他にも、RSウイルス、ライノウイルス、エンテロウイルスなど風邪や胃腸炎の原因となるウイルスの流行もなくなることなく続いています。
そのため、救急外来には連日このような感染症患者がたくさん受診されます。多数の患者が押し寄せる救急外来では、すべての患者さんを隔離することは現実的に困難なため、各自、マスクや手洗いなどの感染対策をよろしくお願い致します。
今年の年末年始は9連休と非常に長いため、当院救急外来は例年以上に混雑が予想されます(例年で平均2時間待ち)。
どんなに混雑していても、命の危険のある方は最優先で診療しなければなりません。
そのタイミングでは、それ以外の方の待ち時間はさらに増加してしまいますが、緊急事態のお子さんを助けるためにご理解いただきますようお願い申し上げます。
なお、当院救急外来は、入院治療を要しない方に対して新型コロナウイルスやインフルエンザウイルスなどの検査は行っていません。
マイコプラズマなど他のウイルスに関しても同様です。
また、溶連菌についても、溶連菌には「保菌」という状態があるため、そのときの病態の主原因として感染を強く疑う状況以外では検査を実施しません。
内服薬についても、科学的知見(エビデンス)に基づいて処方しますので、親御さんの希望通りには処方致しません。
そのため、どうしても検査希望・処方希望の方は、かかりつけ医や他の医療機関にご相談ください。
救急外来を受診する方は、こちらのページ(https://www.tmhp.jp/shouni/outpatient/er-01.html)をご参照ください。
診療内容やトリアージに関する詳細は、救命救急科の説明をご参照ください。
感染症情報(2024年12月24日)
現在インフルエンザの感染者数が増加しています。重症化の予防にはワクチンが有用です。
その他多くの風邪、胃腸炎を起こすウイルスの感染者が増加しています。感染対策はせっけん、流水での手洗いが有効です。
入院と退院に関するお願い
救急外来で入院が必要と判断した場合は、原則として当院で受け入れます。
診断名、重症度、感染症の有無・種類などによって病棟を決定しますが、病棟の変更や他の病院に転院をお願いすることがありますのでご了承ください。
救急診療(ER)の受診をご検討されている方へ
小児総合医療センターERは、小児であれば、あらゆる重症度の急な病気やケガに24時間365日対応します。緊急性に応じた判断と治療に主眼を置くことで24時間365日絶え間なく救急医療を提供しています。このため、通常の小児科診療を夜間や休日にも実施しているわけではないことをご理解ください。
より多くの子どもたちに最善の救急医療を提供するため、以下の点につきまして、どうかご理解とご協力をお願い申し上げます。
- 対応疾患について
あらゆる重症度の急な病気やケガの初期診療に対応しています。初期診療は、総合診療科と救命救急科が中心となり、緊急度や重症度の高い場合には該当する専門診療科の協力を仰ぎます(医学的に時間的余裕がある場合には、医療資源の充実している平日の日中の受診につなげます)。 - 紹介状(かかりつけ医からの紹介など)について
紹介状がなくてもERは受診可能です。
ただし、すでに診療を受けている医療機関からの診療情報は、診療や治療を行うための貴重な情報となりますので、紹介状がございましたらご持参ください。
また、医療機関からのご紹介の際は、医師から事前連絡をお願いしています。 - トリアージについて
当院ERでは、すべての方に対してトリアージ(緊急度判定)を行っています。
より緊急度の高い患者さんを優先して診察するため、診察の順番が入れ替わることがあります。できる限り待ち時間を少なくするよう努力していますが、トリアージ結果と混雑状況により2~3時間以上の診療待ち時間が発生することがあります。
*トリアージについては救命救急科の診療内容のページにも詳しい記載があります。 - その他
当院ERを受診する以外に、地域の休日・夜間診療所を受診することもご検討ください。必要時には当院ERや専門診療科へ紹介していただけます。
(注)医療情報ネット(外部リンク)をご参照下さい。 - 救急受診に関する電話相談について(対応不可)
救急受診に関する電話相談は受けつけていません。
その理由は、次のとおりです。
[1]急な病気やケガの場合、直接診察することなく医学的な判断をすることにリスクがあること
[2]混雑するERの現場で業務にあたっている医師や看護師は、実際にER受診している多くの患者さんの診療を行う義務があるため、電話に応答する十分な時間や人員が確保できないこと
受診するほうがよいかどうか判断に迷うときは、下記情報などを参照ください。
[1]日本小児科学会 こどもの救急(外部リンク)
[2]東京都 こども医療ガイド(外部リンク) 検査について
救急医療は、通常診療とは異なります。患者さんや家族の希望で検査を実施することができません。救急医療として、その時点で必要な検査を選別することで限られた人的・物的資源を維持します。処方薬について
処方は原則1日分です。- 緊急入院について
当院には、様々な病気を抱えたこどもたちが入院しています。そのため、院内感染対策が非常に重要になります。緊急入院の場合、院内の空床での調整となります。当院で調整が困難な場合には地域の他病院への転院となることもあります。なお、当院で付添い入院を希望される場合には、有料個室をご案内させていただきますが、個室には限りがあるため、緊急入院時にはご希望に添うことができない可能性があることを御了承ください。
新型コロナウイルスやインフルエンザの診療について
当院は、入院治療を要しない方に対して新型コロナウイルスやインフルエンザウイルスの検査は行っていません。当院は、小児の中等症や重症の新型コロナウイルス感染症やインフルエンザの受け入れ病院であり、かつ、ただちに診療を必要とするあらゆる病気やケガの子どもたちのために救急外来を展開しています。その機能を維持するためにこのように体制を取っていることをご理解ください。
発熱などの症状で新型コロナウイルスやインフルエンザウイルスの検査希望の方は、かかりつけ医にご相談ください。当院かかりつけ患者さんでも、原則、入院治療を要しない場合は検査を行っていません。検査希望の場合、お近くの医療機関を受診してください。
インフルエンザの迅速検査は、原則実施いたしません。詳細については、下記をご覧ください。
インフルエンザの治療方針について(PDF 191.9KB)(PDF 191.9KB)
救急診療(ER)受診の流れ
- 紹介状がございましたらご持参ください。
- 医療機関からのご紹介の際は、医師から事前連絡をお願いしています。
- 救急外来は、診療の特性上、お子さんの単独受診はご遠慮いただいております。必ず保護者など大人の方の同伴をお願い致します。
- 1番 診療受付にて、診療申込書をお渡ししますので、ご記入ください。
- Aラウンジへお越しください。順番にトリアージを行います。トリアージ終了後は、指示されたラウンジにて、お待ちください。
- 診療の順番となりましたら、医師がお呼びしますので、診察室にお入りください。