感染症内科

当科について

感染症内科

生まれてから老いるまでの長い人生の間、いつでも順調とは限りません。人にはそれぞれ事情があり、そんなつもりはなくても健康を損ねてしまうこともあるでしょう。当科で取り扱う病気は感染症ですが、人という意味では、すべての国籍・年代・職業、あらゆる事情を持つ人を対象にしています。診療は今のところ日本語か英語で行います。それ以外の母国語の方でも分かる範囲で対応します。

診療内容

当科で取り扱う病気は、次の通りです。
  1. 感染症法に規定される、二類から五類までの感染症(肺外結核、コレラ、細菌性赤痢、腸チフス、腸管出血性大腸菌感染症、マラリア、デング熱、レプトスピラ症、破傷風など)、および新型コロナウイルス感染症
  2. 検疫法に規定される感染症
  3. 海外渡航後の発熱や下痢など、上記1や2が疑われる症状
  4. HIV/AIDSとその合併症
  5. 麻疹・風疹・水痘をはじめとする、感染力の強い小児疾患の成人例
  6. その他、よくみられる病原体から稀な病原体まで、感染症全般

当院は、第二種感染症指定医療機関およびエイズ診療拠点病院として東京都の指定を受けています。

診療実績

感染症法疾患の新規届出数(令和4年度)

二類感染症結核10
三類感染症腸管出血性大腸菌感染症2
四類感染症E型肝炎
レジオネラ症
1
1
五類感染症カルバペネム耐性腸内細菌科細菌感染症
梅毒
後天性免疫不全症候群(HIV感染症を含む)
ジアルジア症
侵襲性肺炎球菌感染症
9
3
2
1
1
新型インフルエンザ等感染症新型コロナウイルス感染症1,586
  • 外来・入院・他科症例も含む。当院で新規診断した症例のみ。前医で診断され、当院に紹介された症例は含まない。

入院症例の主な内訳(令和4年度、114例)

主要疾患病原体/特記事項
新型コロナウイルス感染症60
尿路感染症(腎盂腎炎など)

16

大腸菌(感受性株)
肺炎桿菌
10
2
呼吸器感染症(肺炎など)


12


肺炎桿菌
大腸菌
黄色ブドウ球菌
3
2
2
化膿性脊椎炎


4


大腸菌(ESBL産生株)
大腸菌(感受性株)
肺炎球菌
2
1
1
HIV/AIDS4ニューモシスチス肺炎1
皮膚感染症(膿瘍、褥瘡など)3黄色ブドウ球菌+化膿性連鎖球菌
大腸菌+エンテロバクター
1
1
急性腸炎2
感染性心内膜炎1Streptococcus oralis1
急性副鼻腔炎1Streptococcus anginosus1
急性胆管炎1肺炎桿菌1
骨盤腹膜炎1大腸菌+嫌気性菌2種1
原発不明の菌血症1大腸菌1
腸結核1
A型インフルエンザ1
無菌性髄膜炎1
頸部リンパ節炎1

主な医療設備

感染症病床として、トイレ、洗面所、シャワー完備の隔離個室、2人部屋が計20床あります。
2020年以降、東京都新型コロナウイルス感染症入院重点医療機関として、流行状況に応じてコロナ対応病棟を拡張しています。