当科について

整形外科では骨折などの外傷、脊椎や四肢などの変性疾患を幅広く扱っています。
注目情報整形外科で手術を受ける患者さんへ:日本整形外科学会症例レジストリー(JOANR)構築に関する研究について
当科の特色

整形外科全般の疾患、外傷に広く対応しています。特にスポーツ整形外科、膝・股関節外科および外傷全般に力を入れて診療しています。骨粗鬆症の精査・治療にも積極的に取り組んでいます。
スポーツ整形外科
膝十字靱帯損傷、膝半月板損傷、反復性膝蓋骨脱臼などのスポーツ外傷に対して専門的に治療を行っています。膝前十字靱帯損傷に対する関節鏡下前十字靱帯再建術では患者さんの年齢、体格、スポーツの種類・ポジションなどを考慮して、骨付き膝蓋腱、ハムストリングス腱もしくは大腿四頭筋腱の中から最適な移植腱を選択し、手術を行っています。術後は、理学療法士による可動域訓練、電気刺激による筋肉収縮訓練を開始し、その後はClosed Kinetic Chain Exercise、アスレチックリハビリテーション、筋力テスト、パフォーマンステストなどスポーツ現場に復帰するまでリハビリテーションを継続します。
膝関節外科
変形性膝関節症を中心に、小児から成人、高齢者までの膝関節疾患の診療および手術を幅広く行っています。変形性膝関節症に対する手術は、個々の患者さんの年齢、体格、生活様式、活動レベル等を考慮したうえで、変形の程度が中等度までの症例には、ご自身の関節を残す事が可能な膝関節周辺骨切り術を積極的に行っています。また、限局した軟骨欠損や関節面の壊死などに対しては、関節鏡下骨軟骨移植を行っています。さらに、末期の変形性膝関節症に対しては、コンピューターナビゲーションシステムを用いた人工膝関節置換術を行なっています。
詳細:豊島病院広報誌パティオ第132号(PDF 614.7KB)
股関節外科
変形性股関節症を中心に、小児から成人、高齢者までの股関節疾患の診療を行っています。末期の変形性股関節症に対しては、セメントを用いない(セメントレス)人工股関節置換術を行っております。発育性股関節形成不全(DDH)、大腿骨寛骨臼インピンジメント(FAI)や高度の変形性股関節症を認め、より専門的な治療が必要な場合には関連病院(東京慈恵会医科大学附属病院・東京慈恵会医科大学附属第三病院)や近隣の大学病院をご紹介させていただきます。
外傷
骨折や靱帯損傷に対する保存治療・手術治療を行っています。手術治療では、最小侵襲手技による髄内釘やプレート固定を行って、早期社会復帰をはかっています。
高齢者の寝たきりの原因の一つでもある大腿骨近位部骨折に対しては、クリニカルパスを導入して早期手術、早期離床に取り組んでいます。社会復帰までには長期間を要することが多いため、手術後は、提携のリハビリテーション病院で重点的に訓練して復帰を促します。
骨粗鬆症
骨粗鬆症とは骨の量が減り、質も劣化し、骨の強度が低下して骨折を起こしやすくなった状態で、ちょっとした弾みで背中が骨折(椎体骨折)したり、転んだときに手首(橈骨遠位端骨折)や太ももの付け根(大腿骨近位部骨折)などの骨折が生じやすくなります。椎体骨折や大腿骨近位部骨折を起こすと、骨密度にかかわらず、新たな骨粗鬆症性骨折の発生リスクが高いことが知られています。椎体骨折や大腿骨近位部骨折の患者さんに対しては、骨折に対する治療(コルセットや手術など)だけでなく、骨粗鬆症に対する治療も積極的に行い、新規骨折の予防に取り組んでいます。
診療実績
手術件数(令和4年度)
術式 | 件数 |
---|---|
骨折観血的整復術 | 110件 |
膝鏡視下手術(半月板縫合など) | 50件 |
人工膝・股関節置換術 | 52件 |
人工骨頭置換術 | 14件 |
鏡視下膝前十字靱帯形成術 | 12件 |
膝関節周辺骨切り術(高位脛骨骨切り術等) | 14件 |
その他 | 76件 |
合計 | 328件 |
専門外来
スポーツ・膝外来(担当:劉啓正、荒川翔太郎)
木曜日には、義肢装具士も待機しておりますので、装具による治療にも迅速に対応できます。
【対象疾患例】膝前十字靱帯損傷(断裂)、膝後十字靱帯損傷(断裂)、膝半月板損傷や反復性膝蓋骨脱臼などのスポーツ外傷、変形性膝関節症、特発性骨壊死(大腿骨・脛骨)、膝関節周辺骨折など
手外科外来(担当:根本高幸)
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