2015年7月号 荏原病院連携医の先生方、はじめまして。

2015.7月号

 平成27年4月1日付で、荏原病院・歯科口腔外科に赴任いたしました柚木泰広(ゆうきやすひろ)と申します。平成12年東京医科歯科大学を卒業後、大学院(顎顔面外科学講座)に進学・入局して以来15年、口腔外科診療のトレーニングを積んで参りました。東京医科歯科大学歯学部附属病院顎顔面外科外来では顎変形症を専門としながら多種多様な口腔外科疾患を診察しました。私が専門とする顎変形症の診療は矯正を担当していただく先生や、最終的に補綴をお願いする先生方といかに「連携」を密にするかが鍵となり、担当する先生方と治療のゴールを共有することは、結果として患者さんの満足に繋がるという経験をしました。また、その関連施設である病院歯科では口腔外科領域の疾患や有病者の歯科治療に限らず、地域の先生方と協力し広い守備範囲で診療にあたるという貴重な経験をさせていただきました。この二つの経験から連携医療に大変興味を持っております。

 このたび、縁あって荏原病院にお世話になることとなりましたが、病院のある大田区は「下町ボブスレー」がうまれた町です。「下町・・・」は区内の町工場から生み出された精度の高い製品を組み合わせて世界に挑む、まさに連携のなせる業。聞けば、工場同志では「仲間まわし」という言葉があるといいます。自分たちの得意な工程を担当し、作業が終われば次の工程はそれを得意とする工場へ製品を回すという連携の連鎖・・・。「ちゃりんこネットワーク」ともよばれるそうです。このような大田区で初めて仕事をすることとなり、とてもわくわくしております。できるだけ早く、城南地域の歯科診療の歯車の一つとしてうまく機能できるよう努力しつつ、連携医の先生方との縁も大切にしながら、この地域の歯科医療のために精進してまいりたいと思います。

 至らぬ点など多々あるかと思いますが、御指導、御鞭撻のほどよろしくお願いいたします。

歯科コラム