2023年7月号
歯科口腔外科 冨江華織(とみえ かおり)
ラテックスアレルギーとは、ラテックスグローブやラバーダムシート、風船などの天然ゴムに含まれるラテックスたんぱく質が抗原となり、皮膚や粘膜等にラテックスたんぱく質が接触した直後から数時間以内に発赤や蕁麻疹などを引き起こすアレルギーです。症状としては軽度な皮膚症状を起こすものから。血圧低下や呼吸困難を伴うアナフィラキシーショックを引き起こす重篤なものまであるので注意が必要です。
最近はアレルギーをもっている患者さんも多く、病院の大きな取り組みとしてラテックス材料を排除する方向となっています。手術室の看護師に「歯科はラテックス多いですよね?」と われました。歯科でも材料を見直して、対策を取ることにしました。
歯科治療での対応としては1)医療面接におけるアレルギーの聴取、2)スタッフとの情報共有、3)歯科材料の変更、4)アレルギーが起きた時の対応が必要と思われます。
この機会に院内を見直してみるのはいかがでしょうか?また歯科医師はラテックスアレルギーの発生頻度が高い職業です。患者さんはもちろん、自分やスタッフを守るために参考になればと思います。
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